掲載日 : [2019-01-17] 照会数 : 7188
趙善玉の「飲食知味方の世界」ウジョクタン
牛足を上品に調理
お正月も過ぎて少し落ち着きましたか。1月は寒さが厳しく、年末年始の疲れも溜まっていると思います。今回は、韓国で疲労回復のために食すスタミナ料理の1つ「ウジョクタン」です。「ウジョク」は牛足のことで、現代のはスープにぶつ切りにした牛足が入っていて、庶民の食べ物と言われています。
実は、この料理は350年前の『飲食知味方』にも登場しますが、現代のものとは姿も調理法も異なります。まず、牛足の原型がなくなるまで煮込み、煮こごりのようになった牛足を型に入れ、冷ましてから食べやすい大きさに切ります。そして器に注ぎ入れた温かいキジ肉スープの上に煮こごりを浮かべて食べると記しています。スープにきゅうりも入っているので、さっぱりした味です。
最初、本書でこの料理を見た時に両班(貴族階級)の家でなぜと疑問に思いましたが、調理法を読んだら、とても上品に仕上げていたので納得がいきました。この料理も現代と朝鮮朝時代のギャップを感じる一品です。違いを知るのは本当に面白いですね。
◇材料(4人分)
牛足1.5㎏、大根150g、きゅうり1/2本、干しシイタケ2枚、万能ねぎ3根、醤油、胡椒各少々
<キジ肉スープ>
水4カップ、キジ肉スープ2カップ(鶏肉スープ代用可)、醤油小さじ2、小麦粉大さじ4
◇つくり方
1.牛足を洗って軽く茹でた後、牛足と鍋のアクなどをきれいに洗い、再度鍋に牛足と水を入れて煮込む。
2.牛足の形がなくなるまで煮込み、醤油と胡椒を入れて味を調える。
3.②を型に入れて12時間後に固まったら取り出し、2㎝×5㎝×1㎝の大きさに切る。
4.大根、きゅうり、干しシイタケ、万能ねぎを2㎝×5㎝×1㎝の大きさに切る。
5.鍋にキジ肉スープの材料を入れ、混ぜ合わせてから④の材料を入れ、さらに煮てから器に盛り、万能ねぎをのせて③の牛を入れる。
(2019.01.16 民団新聞)