掲載日 : [2023-06-21] 照会数 : 1580
8年ぶりの円安に 輸出回復に懸念も
19日のソウル外国為替市場は円安進み一時100円=800㌆台後半を付けた。800㌆台は15年6月以来、約8年ぶりとなる。
円安が進むことで、自動車、鉄鋼、石油化学など日本と競合関係にある分野の韓国輸出企業は特に大きな打撃を受けるのではないかと円安への警戒感を示した。
主力輸出品目の半導体市況が悪化していることなどから輸出全体の不振が長期化するなか、円安が進めば輸出回復にマイナスに作用するとの懸念の声もあがっている。
韓国の輸出額は昨年10月から8カ月連続で前年同月を下回り、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は昨年3月から15カ月連続の赤字を記録した。
韓国政府関係者は韓国㌆や中国の人民元などアジア主要輸出国の通貨も対ドルで値を下がっていることから、円安による影響は限定的であると予測した。
産業通商資源部の統計によると、円安の流れの中でも韓国の自動車輸出は今年3月に初めて60億ドル(約8520億円)を超えてから、5月まで3カ月連続で60億ドルを突破。電気自動車(EV)などエコカーの輸出額は5月に21億ドルを記録するなど、4カ月連続で20億ドルを突破した。
韓国経済研究院は昨年末に公開した報告書で、韓日間の製造業における輸出競合度を数値化した場合69.2となり、韓米(68.5)、韓独(60.3)、韓中(56.0)など他の主要国に比べて最も高いと指摘した。
(2023.6.21民団新聞)