掲載日 : [2010-06-23] 照会数 : 5020
金英裕さん 住区「区長」に選出 住民の利益を代弁
[ 金英裕さん ]
伊賀市・府中
【三重】伊賀市に居住する金英裕さん(63、民団伊賀支部団員)が府中地区内「ハイツ芭蕉区」(約150世帯)の区長選に立候補し、住民総会で正式に「区長」に選ばれた。現職区長代理としての2年間の実績が認められた。
伊賀市は04年の市町村合併で誕生すると、既存の町村を「地区」と位置づけ。さらに各地区には自治会に相当する「区」を置いて狭域自治を進めている全国でも珍しい自治体だ。なかでも「ハイツ芭蕉区」は、府中地区内12区のなかでは3番目に大きい。
区長は防災・防犯、通学路の清掃、スポーツ大会の運営などの自治会業務ばかりか、住民を代表して補助金を申請するなど、行政と直接、掛け合うことも多い。金さんは、「区長になってから行政に陳情に行っても、これまで以上に真剣に耳を傾けてくれるようになった。永住外国人の地方参政権についても、相手に理解を求めやすくなった」と話している。
金さんは芭蕉区に移り住んでから36年余り。人なつこい性格で、これまでも自治会業務に積極的に関わってきた。長老の役員の信頼もあつく、08年4月からは区長の片腕ともいうべき「区長代理」を任されてきた。今回の区長選立候補も長老役員から勧められて決めたという。
金さんは、「小さいところから日本の社会に入ることで、在日外国人問題も堂々と話すことができる。在日社会や民団のことを理解してもらえるようにしていきたい」と胸をふくらませる。
(2010.6.23 民団新聞)