掲載日 : [2019-12-14] 照会数 : 5811
趙善玉の「飲食知味方の世界」コンコギチャンチャンジ
家族を思い作って
「コンコギ(キジ肉)」漬物シリーズの3品目は「コンコギチャンチャンジ」です。前回の「コンコギチャンジ」と作り方はほぼ同じですが、違いは塩漬けきゅうりの皮をむき、柔らかい身だけを細く千切りにしたものを使うだけです。
これは、お年寄りや子どもが食べやすいように配慮したもので、相手のことを思って作る料理は『飲食知味方』の著者である張桂香先生の愛だと感じました。先生のことが書かれた書籍を読むと、その愛情の深さを知ることが出来ます。私の心に強く残る話があります。
先生の家は、庶民の家が見渡せる高台にありました。当時、かまどの煙突から煙が出ていない家は、食事を作る余裕がないことを意味しました。先生は両班でしたが、庶民に食料を施すことはしませんでした。その家に使いを送り、仕事を依頼して賃金を渡したのです。その家の主人の自尊心を傷つけないためでした。
本書の中にも先生の愛情を感じる料理のレシピがたくさんあります。皆さんも大切な家族を思いながら、一品一品に愛情を込めて作って下さい。
◇材料(4人分)
きゅうりの塩漬け100g、キジ肉50g、醤油小さじ1、ゴマ油小さじ1/3、胡椒少々、山椒少々
◇つくり方
1.きゅうりの塩漬けを水に浸けて塩抜きし、4㎝長さに切り、桂むきにしてから千切りにする。
2.キジ肉を茹でて①と同じ大きさに切る。
3.①のきゅうりと②のキジ肉を合わせ、醤油とゴマ油で味付けし炒め、胡椒と山椒を入れて炒めて出来上がり。
(2019.12.13 民団新聞)