顕忠日追念式で要望
李丙駐日大使は6日、赴任(4日)後初の公式行事として韓国中央会館での第58回顕忠日追念式に参加。李大使は追念辞で「在日同胞は民族史の山場ごとに祖国に対する熱い愛国心で救国隊列の先頭に立ってきた」と振り返り、「在日同胞の祖国に対する熱い心は歴史に永遠に記憶され、わが政府もこれを忘れないだろう」と、祖国に対する終始変わらぬ在日同胞の熱い思いと貢献に感謝を表明した。同時に「私たちの先祖が血と汗で成し遂げてきた大切な国家が『第2の漢江の奇跡』を成し遂げられるよう、もう一度力を寄せて下さい」と要望した。
李大使は「時間が過ぎても私たちが絶対に忘れてはならないのは、祖国のために献身し犠牲となった方々だ。先烈の崇高な心を反すうし、子孫に安全で平和な祖国を引き継ぐことが国家の基本的な責務だ」と強調、「このような意味で赴任後初めての公式行事として顕忠日追念式に参加することになったのは非常に意義深い」と述べた。
「今も私たちの安保は厳しい条件にある。東北アジア力学関係の変化、北韓の威嚇などにより安保環境の不確実性はより一層大きくなっている」とし、「国を守る最も大きい力は国民一人ひとりの透徹した安保意識と団結だ」とあらためて力説した。
その上で在日同胞の歴史に言及し、「1919年の2・8独立宣言は日帝の心臓部東京で自主独立の基礎をつくった。これは3・1運動の貴重な種となり、臨時政府樹立と独立運動という大切な実を結んだ」と評価、「6・25(韓国)戦争の時には642人の在日学徒義勇軍が祖国を救いたいとの一念から志願して戦場へ向かった。仁川上陸作戦と白馬高地戦闘など数多くの戦闘で135人の大切な命が祖国のために散華した」としのんだ。
李大使は「このような先烈の犠牲を基礎に、わが国は6・25戦争の廃虚から『漢江の奇跡』を成し遂げた。こうした奇跡の下地にも在日同胞の祖国に対する惜しみない支援と献身があった。88ソウルオリンピック開催、IMF金融危機など祖国に助けが必要な時ごとに一番最初に温かい手を差しのべてくれたのが在日同胞だったことを、私はよく知っている」と強調した。
追念式後に李大使は韓国中央会館前の6・25参戦記念碑に献花し、在日学徒義勇軍の高貴な精神を改めて称えた。
(2013.6.12 民団新聞)