北に「真の対話」促す…大使館・民団共催で平和守護式典
李丙大使は記念辞で「自由と民主主義という人類の普遍的価値を守るために血と汗、涙を我々と共にした参戦勇士らに大韓民国国民と政府を代表して改めて深く感謝する」と表明した。
同時に「戦争の銃声が止んで今年で60年になるが、韓半島をめぐる安保状況は依然と不透明だ。北韓は長距離ミサイル発射と核実験など持続的な挑発で韓半島と世界の平和を脅かしている」と指摘、「国を守る最も大きな力は国民一人ひとりの透徹した安保意識と団結だ」と強調した。さらに「6・25戦争で流した先烈の血と涙が無にならないように、わが国民と政府は韓半島の平和と希望の新時代を開いていく」と誓った。
呉公太民団中央本部団長は記念辞で「この間、在日同胞は祖国の痛みと喜びを一緒に分かち合ってきた。解放後の混乱の中で大韓民国建国の先頭に立ち、経済発展と民族の念願である平和統一のために誰よりも努力してきた」と回顧。「我々は6・25戦争を教訓にし、日本で生まれた若い世代が正しい統一観、正しい安保意識をもつことができるよう次世代育成運動に力を注ぐ」と明らかにした。
参戦した16カ国の駐日公館からも参席。代表してブルース・ミラー駐日豪州大使が「平和を望む世界の国々が北韓の戦争挑発に終止符を打つことを願っている。そのためにも国際社会が韓国戦争の時のように韓国を支持することを信じている」とメッセージを伝えた。
国連軍の横田基地後方司令部司令官、ルーク・ストゥードリー氏も「廃虚から飛躍的な発展を成し遂げた韓国は今や、世界をリードする主要国。63年前の悲劇を忘れず、自由と平和への教訓としよう」と呼びかけた。
式典では、李大使から在日学徒義勇軍同志会の朴鳳ミン副会長ら3氏と遺家族、ストゥードリー司令官に韓国国防部長官感謝状が伝達された。
参加者は「北韓の妄動は決して容認できない」として決議文を採択した。決議は北韓当局に対して「南北不可侵合意と休戦協定の破棄、核施設の再稼働と一方的な開城工業団地操業中断」などの即刻撤回を求め、「国際社会の声に耳を傾け、人類に重大な脅威を与える核開発を即刻放棄し、速やかに南北対話と6者会談に臨む」ことを要求した。
また、総連に対して「北韓の3代世襲独裁政権に盲従せず、民族的良心に基づき、飢えに苦しむ北韓住民の救済に即刻立ち上がる」ことを促した。
北韓による全面奇襲南侵「6・25韓国戦争」から63周年の25日、駐日大使館と民団の共催による式典「6・25戦争63周年 友情と決意」が東京・新宿区四谷の韓国文化院ハンマダンホールで開かれた。6・25国連軍側参戦16カ国代表、民団関係者ら300人が参席し、韓半島での緊張を高める北韓当局の言動を厳しく批判すると同時に、韓半島の平和確保と民主的統一推進への決意を新たにした。
(2013.6.26 民団新聞)