掲載日 : [2019-10-02] 照会数 : 9754
愛国精神の模範、在日学徒義勇軍を追悼…仁川・記念碑前で式典
[ 在日学徒勇軍参戦記念碑前での式典で記念辞を述べる呂団長 ]
【仁川】在日学徒義勇軍の6・25参戦第69周年記念式(国家報勲処主催)が9月26日、仁川広域市にある寿鳳公園内の同義勇軍参戦記念碑境内で開かれ、民団中央本部の呂健二団長、孫成吉生活局長をはじめ、在日学徒義勇軍同志会の遺族ら約400人が参列した。
文在寅大統領(朴三得国家報勲処長代読)は「世界で唯一、在外国民の参戦という偉大な愛国の歴史を書いた在日学徒義勇軍の活躍により、祖国は自由と平和を守ることができた。政府は未来世代たちが人生の指標とするように、この在日学徒義勇軍の話をもっと幅広く知らせて、称えたい」と慰霊の言葉を送った。
仁川市長、仁川市教育監につづいて呂団長は記念辞を通して「救国の一念で642人の在日青年学徒が自ら参戦し、135人が高貴な命を祖国にささげた。この犠牲が有ったからこそ今の祖国、大韓民国がある」とした上で、「私たちすべてが今一度、護国英霊の精神を称え、平和統一の意識を堅固にしよう」と呼びかけた。
この後、献詩の朗読に続いて、参列者全員が戦友歌を合唱した。
在日学徒義勇軍は6・25韓国戦争当時、兵役の義務も、国の命令もなかったが642人が祖国を救いたいとの一心で、自発的に大韓海峡(玄海灘)を渡って参戦。米軍と韓国軍部隊に配置され、仁川上陸作戦、ソウル奪還作戦、鴨緑江恵山鎮戦闘、元山上陸作戦、長津湖戦闘などに参戦し多くの戦功を立てた。
国家報勲処は1979年に仁川寿鳳公園に「在日学徒義勇軍参戦記念碑」を建立し、毎年、記念式を行っている。
特に、海外同胞の参戦は世界史上類例が稀で、イスラエル戦争の海外同胞参戦より17年早く、世界からも高く評価されており、在日学徒義勇軍は今も、愛国精神の模範になっている。
(2019.10.02 民団新聞)