掲載日 : [2010-11-10] 照会数 : 4390
伝統酒に酔う マッコリ、焼酎、薬酒 aT主催試飲会
[ 「韓国伝統酒は料理との相性がいい」と田崎真也さん(右端)
]
「飲みやすく、おいしい!」マッコリや焼酎など「韓国伝統酒の楽しみ方」をテーマに、セミナーおよび試飲会が2日、東京・四谷の韓国文化院で行われ、80人余の参加者は多彩な銘酒に酔いしれた。主催は農水産物流通公社の東京aTセンター。
参加者「カクテル おいしい」
韓国の伝統酒は、700年前の高麗末期から献上されたといわれる安東焼酎、粟とトウキビ、コメから作るムンベ酒、済州道のオメギ酒をはじめ、黒豆やウコン、梨などをブレンドしたマッコリ、山ブドウやイチゴのワインなど、近年、女性からも愛飲され、種類は多様化しつつある。
酒文化研究所の山田聡昭室長は「伝統酒は少量生産のため全体の1割ほど。醸造酒マッコリ、蒸留酒焼酎、混成の人参酒といずれも個性がある。日本酒がコメ麹を使うのに対して、韓国の伝統酒はムギ麹を用いている」と説明した。
ソムリエの田崎真也さんは「韓国の伝統酒は酸味と甘みの両面性を有し、料理との相性がいい。特に地域の深みのある料理との相性は抜群だ」と評価しながら、「健康によい果実酒が相次ぎ登場しているので、今後、韓国では伝統酒と郷土料理のさまざまなバリエーションが生まれるのでは」と期待を寄せた。
試飲会では、ラウンジファロ資生堂のバーテンダー、池上雅子さんらが7種類のカクテルを振る舞った。マッコリや焼酎をベースに、梅酒や巨峰、ジンジャー、トマト、オレンジ、カシスなどでブレンドされたカクテルは色も鮮やかで、参加者を楽しませた。
そのひとり、有賀久美子さん(52)は「試飲する前の説明会が参考になった。カクテルはフルーティな甘口でとても飲みやすい。気に入ったのが山ブドウワインで、酸味にひきつけられた。マッコリはよく飲んでたが、生は初めてでさわやかだった」と感想を述べた。
なお、韓国の酒類生産割合(08年基準)は、ビールが48%、焼酎が39%。約7%の伝統酒は、マッコリ、薬酒、果実酒、清酒の順に多い。
(2011.11.10 民団新聞)