掲載日 : [2010-10-27] 照会数 : 3539
『東医宝鑑』400年完成の意義学ぶ 「朝鮮文化講座」
朝鮮時代の医師、許浚が編さんした臨床医学書『東医宝鑑』が完成してから今年で400年を迎えた。これを契機に、「完成の意義」をテーマとする「朝鮮文化講座」が20日、東京・新宿区の早稲田奉仕園で開かれた。
講師は東アジア思想史を専門とする小川晴久さん(東大名誉教授)と、『東医宝鑑』の日本での「民間普及大使」を任じる中沢俊子さんが務めた。
小川さんは、「出典の多くが中国だとしても、庶民の立場からきちんと体系化した医学百科事典ができたのはこれが初めて。今日まで利用されており、快挙といえる」と述べた。特に「総目(目次)」のなかで体のつくりを「内景編」「外形編」としたくくりは「中国にはなかったもの」と独自性を強調した。
中沢さんは韓国・堤川市で開催された東医宝鑑執筆400年記念「東アジア医学史学術シンポ」(韓国国立韓医学研究院主催)について報告した。
(2010.10.27 民団新聞)