掲載日 : [2019-10-17] 照会数 : 6498
趙善玉の「飲食知味方の世界」タッカンマリ
[ タッカンマリ ]
鶏1羽使う滋養食
このコラムを始めて1年半ほど経ちました。350年前の『飲食知味方』の料理を紹介し始めた時は、皆さんから「すごいですね、感動しました」という言葉をたくさんいただきました。
最近「先生の普段の料理も食べてみたい」という、ありがたい言葉もいただきます。ということで今回は、季節の変わり目で体調の不調を感じている方のために、韓国では滋養食として食される「タッカンマリ」です。
以前、このコラムでも鶏を1羽使う「ヨンゲチム」をご紹介しましたが、「タッカンマリ」は、1990年頃に東大門市場から生まれました。市場で働く人たちはゆっくり食事をする時間がありません。そこで簡単に栄養が取れる料理として生まれたのが、この料理です。
「タッカンマリ」とは「鶏一羽」という意味です。1羽をグツグツ煮込むことで骨からも良い出汁が出ます。また野菜もふんだんに入るので5大栄養素を摂取することができます。さっぱりした味わいで、タレに特徴があり、美味しくいただけます。朝鮮時代の料理と食べ比べてみて下さい。
◇材料(4人分)
鶏1㎏(下処理:酒大さじ2、胡椒少々)、水3ℓ(香辛料:にんにく5片、生姜2片、玉ねぎ1/2個、長ねぎ1本、胡椒少々)、塩適量
じゃがいも1個、玉ねぎ1/2個、長ねぎ1/2本、ニラ1/2束、エリンギ2本、韓国かぼちゃ1/3本、トッポギ餅10本
<タレ>ニラ1/2束、醤油大さじ5、酢大さじ5、鶏の煮汁大さじ5、砂糖大さじ1と1/2、粉唐辛子大さじ3、にんにくみじん切り大さじ1、酒大さじ1、からし大さじ1/2、胡椒少々
◇つくり方
1.鶏はきれいに洗い、鍋に入れ、かぶるくらいの水と酒と胡椒を入れてゆでこぼす。
2.大きめの鍋に①1鶏肉と香辛料、分量の水を入れて40分間煮てから鶏肉を取り出す。
3.野菜は食べやすい大きさに切る。
4.鍋に②鶏と煮汁、③3野菜を入れ10分ほど煮て塩で味を調える。
5.混ぜ合わせたタレを添えて出す。
(2019.10.16 民団新聞)