掲載日 : [2022-03-11] 照会数 : 4928
対日関係「過去より未来の利益を」…尹錫悦氏記者会見
尹錫悦当選人は10日午前10時に国立墓地の国立ソウル顕忠院を参拝後、11時に汝矣島の国会図書館講堂で記者会見し、「初心を忘れず、謙虚な姿勢で国民だけを見ます。いつも国民の味方です。国民を騙さない正直な政府、国民の前で正直な大統領になります。今後も国民だけを信じて国民の意思に従う」と当選のあいさつを述べた。
とくに韓日関係への対応については、「すべての国との関係も同じだろうが、韓日関係は過去よりは未来に向けて、両国民の利益と未来世代の若者がめざすべきことは何かに重きを置き、両国関係の未来に向けて共同の協力を構築していく」と述べた。
元徴用工訴訟など歴史認識を巡る懸案に関しては「協力関係を構築する過程で、過去についても真相を究明し、整理して解決すべき問題を互いに膝を合わせて話し合うことが必要だ」と語った。
尹氏は「公職者が権力に屈服すれば正義が死に、力のない国民はもっと危うくなる」としながら、「国民は26年間、公正と正義のためにいかなる権力にも屈しなかった私の所信に希望をかけて、私をこの場に立たせた」とし、「これは、この国の公正と常識を正すべきだという改革の声であり、国民を二分せず統合の政治をしてほしいという切なる訴えだと思っている」と強調した。
また、「新しい希望の国を作れという厳しい命令であり、こうした国民の意思を決して忘れない」と付け加えた。
尹氏は「政治的有利・不利ではない国民の利益と国益が国政の基準になれば、私たちの前に進歩と保守の大韓民国も、慶尚道と全羅道もないはず」とし「私、尹錫悦も、ただ国民だけを見ていく」と重ねて約束した。
さらに、「自由民主主義を脅かす、いかなる勢力と理念も離れて、国民の常識に基づいて国政を運営する」と約束した。
続いて「政府主導ではなく人間中心の経済に転換して雇用を創出し中産層をもっと厚くする」とし、「持続可能な発展は成長と福祉が公正に循環してこそ可能だ」と力説した。
あわせて、「デジタルプラットフォーム政府を具現し、個人別適合型福祉時代を切り開くという公約も、計画どおり実施する」と明らかにした。
「ポストコロナ」対策については「コロナで打撃をうけている自営業者と小商工人(小規模企業者)のために、苦痛の分担を積極的に取り組み、未来への準備も徹底していく」とし、「今後、新たなパンデミック危機に先制的に対応できるよう韓国社会の制度改革も並行していく」と述べ、コロナ関連の経済、防疫、保健、医療問題を総合的に扱う、組織を引継ぎ委員会内に構成する考えを示した。
民主主義を脅かす不正腐敗に対しては「敵味方問わず国民の側に立って厳しく処罰する」とし法治の原則を守ると明らかにした。
対北韓政策と関連し、「北韓の不法かつ不合理な行動に対しては原則に則って断固として対処し、南北対話の扉はいつでも開けておく」と言及した。
また「相互尊重の韓中関係を発展させ、未来志向的な韓日関係を作る」とし、「大韓民国を国際社会で役割と責任を果たす尊敬される国にする」と約束した。
文在寅政府との関係設定について「現政権とよく協力して国民に不便なく政府組職を引き受ける」と明らかにした。
続いて「現政府で推進している仕事のうち、継続すべき課題は引き続き管理し、新たな変化を与えるべき部分については果敢に変化と改革を推進していく」と予告した。
大統領職引継ぎ委員会構成に対しては「国民の目に不安がないように早期に発足させる」とし、「当選者秘書室を小規模かつ効率的に早く組織する。(秘書室が)重要な人事を検証する初期の役割を果たさなければならない」と述べた。
尹氏は「常に国民の側に立つ」とし「国民を欺かない正直な政府、国民の前で正直な大統領になる」と付け加えた。
一方、文在寅大統領との通話内容について「当選祝いの言葉を受けた。文大統領からは効率的に政府を引き継げるよう支援を惜しまないとの言葉を頂いた」と伝えた。
米国のバイデン大統領との電話会談については、「就任後、近いうちに会って韓米関係をさらに発展させる議論を期待するという趣旨の話をされた」と述べた。
(2022.03.16 民団新聞)