掲載日 : [2023-03-01] 照会数 : 1606
世界最古の金属活字本 50年ぶり公開へ
世界で最も古い金属活字印刷本『直指心体要節』(以下直指)が50年ぶりに一般公開される。
フランス国立図書館は先月16日(現地時間)、展示会「印刷!グーテンベルクのヨーロッパ」(4月12日~7月16日)に「直指」を展示すると明らかにした。世界の印刷技術の発展史を振り返る今回の展示会に金属活字で印刷された世界最古の作品である「直指」(韓国、1377年)を公開することにしたもの。
「直指」が世界で最も古い金属活字印刷物であることは1972年の記念展示「世界図書の年」で初めて世に伝えられた。1968年から国立図書館の司書として勤務していた故朴炳善博士が、同図書館の韓国コーナーの隅で埃をかぶっていた「直指」を発見したのが始まりだった。
「直指」は世界最古の金属活字とされたグーテンベルクのキリスト教聖書(1455年)より78年も早く製作された。
清州古印刷博物館によると、「直指」は1377年7月に清州の興徳寺で上下2巻で印刷され、現在下巻だけがフランス国立図書館に所蔵されている。「直指」は、1886年に韓仏修好通商条約が締結され、初代駐韓代理公使として赴任したフランス人のコラン・ド・プランシーが収集。その後、骨董品収集家の手に渡り、図書館側へ寄贈された。
「直指」は、2001年にユネスコ世界記録遺産に登録された。
(2023.3.1民団新聞)