掲載日 : [2018-12-06] 照会数 : 6372
建国1100年 高麗の美術に光...ソウル・国立中央博物館
[ (左から) 青磁瓜形瓶、銀製鍍金水差しと盆、阿弥陀如来図 ※写真:国立中央博物館HPより ]
新技術への挑戦が生んだ文化
国立中央博物館(ソウル市龍山区)は、高麗(918~1392)建国1100年を記念した特別展「大高麗918‐2018、燦爛たる挑み」を2019年3月3日まで、同館企画展示室で開催している。
高麗は、統一新羅と渤海の文化を受け継いで過去の伝統と融合させ、周辺諸国と活発に交流しながら国際的な文化を築いた。当時、礼成港には多くの外国人が訪れ、「コリア」とい名前が広く世界に知られた。
中国宋の第8代皇帝、徽宗の使節団の一員だった徐兢(1091~1153)が1123年に高麗の首都、開京(現開城)に滞在した後に記した『宣和奉使高高麗図経』で、徐兢が称賛している高麗の文物のほか、同書の後に高麗が築いた文化がわかる資料を紹介している。
徐兢が称えた高麗青磁が当時の新技術に対する高麗人の挑戦を映し出すものであるならば、精巧で繊細な高麗仏画の美しさと螺鈿漆器の趣は、挑戦の結果として到達した芸術性の頂点と位置づけられる。
同展では、高麗美術に秘められた優秀性と、挑戦に込められた新たな価値に光を当てている。
展示品は、青磁瓜形瓶(国宝第94号)、青磁獅子形香炉(国宝第60号)、阿弥陀如来図(イタリア・国立東洋美術博物館)、銀製鍍金水差しと盆(米国・ボストン博物館)など約230点。
月・火・木・金曜日10~18時、水・土曜日10~21時、日曜日・祝日10~19時。有料。休館日は要確認。
(写真提供=国立中央博物館)
(2018.12.05 民団新聞)