掲載日 : [2017-11-15] 照会数 : 5780
<平昌五輪>「価値ある仕事」に魅力…ボランティアは女性が8割
[ 発足式で平昌五輪の成功を祈って紙ひこうきを飛ばすボランティアたち ]
24歳以下が9割占める
年齢比率と職種ではバンクーバー、ロンドンの場合、25〜64歳が80%、会社員が70%水準だったが、平昌は24歳以下で90・87%を占めており、そのうち高校生と大学生が90・13%だ。
65歳以上と退職者の割合は、バンクーバー、ロンドンが65歳以上が約30%、退職者約20%だったが、平昌は65歳以上はわずか0・33%、退職者も0・89%と低い。
応募の動機にも違いを見せている。平昌五輪に参加するボランティアの中から903人にアンケート調査したところ、「価値ある仕事をしたくて」が5点満点で平均4・61点と最も高い点数を受けた。「一生に一度の機会だから」(4・59点)、「韓国と平昌に貢献したくて」(4・29点)、「オリンピックの成功的開催に寄与したい」(4・00点)などが続いた。
バンクーバー、ロンドン大会でのボランティアの参加の動機は違った。14年に発表された海外の論文によると、両五輪のボランティアの参加動機は「一生に一度の機会だから」が1位となった半面、「価値ある仕事をしたくて」は、ロンドンは5位(4・47点)、バンクーバーは4位(4・27点)にとどまった。
日本の学生100人も参加
そして、平昌五輪には日本から大学生約100人がボランティアとして大会を支えることになった。平昌五輪のボランティアには神田外語大のほか、東京外国語大、名古屋外国語大など7大学が加盟する「全国外大連合」が参加する。同連合では「学生たちが国際経験を積む絶好のチャンスだ」として、大会組織委員会に受け入れを要請。16年6月、組織委の了解が得られた。それ以外にも、早稲田大学などから学生ボランティアが大会に参加する。
大会期間中は雪上競技の平昌郡、氷上競技の江陵市などの競技会場、案内所に配置される。世界から訪れた観客らの誘導、問い合わせなどに対応。英語、韓国語、中国語、ロシア語など計9言語で、通訳ボランティアなどを務めるという。
学生を派遣する早稲田大学の関係者は、「平昌五輪で学生が感じた課題が、2020年東京五輪・パラリンピックのボランティアへの試金石になるはずだ。学生たちには平昌で大いに学び、経験を積んできてほしい」と世界との懸け橋としての役割に期待を寄せている。
ソウル市ボランティアセンターによると、平昌五輪に参加するボランティアの構成が女性と学生、24歳以下が大半で、男女比も6対4だった2010年バンクーバー冬季五輪と12年のロンドン五輪のボランティアに対しては2対8と女性の割合が圧倒していることが分かった。
(2017.11.15 民団新聞)