関東大震災(1923年)から91周年の9月1日、東京、神奈川、千葉、埼玉など、関東地区の民団は、大震災の混乱時に日本軍・警察や、各地につくられた自警団などによって虐殺された数千人にのぼる同胞の冥福を祈る追悼式を、各地で開いた。
参加者は、あらためて事件の真相の究明を求めるとともに、二度とそのような悲劇を繰りかえさせないとの決意を新たに、ヘイトスピーチ(憎悪表現)の根絶に尽力し、居住地域の住民として共生共栄社会の構築および韓日関係改善へ懸け橋の役割をいっそう強化することを確認した。
東京・港区南麻布の韓国中央会館で営まれた第91周年関東大震災殉難同胞追念式には、柳興洙駐日大使、民団中央本部の呉公太団長、韓在銀監察委員長ら幹部、民団東京本部の幹部、各支部支団長、婦人会、青年会の幹部をはじめ150人余りが参列した。
柳大使と呉中央団長による代表献花の後、金秀吉東京本部団長は追念辞で「今日、日本社会は大虐殺の事実を消し去ろうとしている。また91年という歳月により、その歴史的認識が希薄化している」と述べ、「我々には、虐殺という歴史的事実が後世に正しく伝えられ、二度とそのような蛮行が引き起こされないようにすべき使命がある」と強調した。参列者は、犠牲者の冥福を祈り献花した。大震災が起きた午前11時58分を期して全員が起立して黙祷を捧げた。
(2014.9.10 民団新聞)