掲載日 : [2022-07-01] 照会数 : 3884
「江戸時代の朝鮮通信使」アンコール企画展…高麗博物館
[ 会場を訪れた一橋大学のゼミ生一行(左) ]
ユネスコ世界の記憶遺産登録から5年を記念
朝鮮王朝から徳川幕府に派遣された外交使節「江戸時代の朝鮮通信使(260年続いた平和の善隣関係)」をテーマにした2022年企画展が5月4日から東京・新宿の認定NPO法人高麗博物館で始まった。9月4日まで。
当初、19年12月から20年5月までの展示スケジュールを組んでいたが、コロナ感染の広がりのなか途中で中断していた。「ユネスコ世界の記憶遺産」登録から5年が経過したのを記念し、あらためて「アンコール企画展」としてよみがえらせた。
5月28日は展示を企画したボランティア4人がギャラリートークを担当。筆記具を手にした国立一橋大学(国立市)のゼミ学生ら10人を前にパネル解説を行った。
村上啓子さんは通信使の概要と当時の文化交流について解説しながら、「江戸時代、隣国とどう付き合ってきたのかを知ることは重要」と述べた。
また、円谷恵さんは当時、三保の松原を望むことができた高台に建つ静岡県興津の清見寺で宿泊した第1回通信使を、徳川家康が駿河湾クルージングでもてなしたというエピソードを紹介した。
主な展示パネルは25枚。このほか、全国各地の通信使人形、誠信外交を唱えた雨森芳洲の著作、図録や関連の教科書なども。
問い合わせは高麗博物館(03・5272・3510)。
(2022.07.06 民団新聞)