【広島】民団広島県本部(沈勝義団長)による「第44回韓国人原爆犠牲者慰霊祭」が5日、広島市中区の平和記念公園内にある慰霊碑前で営まれた。被爆同胞・遺族、民団中央本部の呉英義・林三鎬副団長、余玉善婦人会中央本部会長、徐史晃青年会中央本部会長、辛亨根駐広島総領事、鄭剛一韓国原爆被害者協会理事、広島、岡山、山口、長崎などの民団関係者ら約220人が参列した。
広島韓国伝統芸術院メンバーによる「鎮魂の舞」の後、この1年間に亡くなった11人を含めた計2682人の同胞死没者名簿(過去帳)が沈団長により納められた。
沈団長は、追悼辞で「核の脅威を知りながらも核兵器を放棄しない為政者がいる。国民を飢え苦しめ、命を奪いながらも核開発を繰り返す独裁者もいる。また、歴史の教訓を未だ知らぬ為政者もいる」と指摘。「しかし、私たちは希望を失わず、平和な未来を構築していかなければならない」と強調、「再び誤った歴史を繰り返さないように、核のない世界、恒久平和の実現まで、最大限努力していく」と誓った。
呉公太中央団長は追悼辞(呉英義副団長代読)で「北韓の絶え間ない核兵器開発は、今では韓半島を越えて全世界に恐怖をもたらしている。総連は北韓のそのような無分別な行動を擁護し代弁している」と批判。北韓の核開発および挑発には断固対処するが、常に対話の扉を開いておき、対話や人道支援を通じて南北の信頼構築を目指す朴槿恵政府の「韓半島信頼プロセス」への支持を改めて強調した。
青年会広島県本部の宋達典会長が「在日韓国人平和メッセージ」を読みあげた。婦人会広島県本部(文松子会長)メンバー14人による「慰霊歌」が公園内に響き渡り、核兵器廃絶を誓い参列者ひとりひとりが献花した。
広島では原爆により2万余人の同胞が犠牲となった。
(2013.8.15 民団新聞)