掲載日 : [2010-09-08] 照会数 : 5937
女子高校生の囲碁日本一 千葉・東葉高校3年 呉理沙さん
[ 全国高校囲碁選での呉理沙さん(向こう側) ]
不断の努力で栄冠
夏の「第34回文部科学大臣杯全国高校囲碁選手権大会」(日本棋院など主催)の女子個人戦で初の優勝。女子高校生の囲碁実力日本一と認められた。呉理沙さん(19、私立東葉高校3年)は、プロを目指す日本棋院の院生たちの間でもまれて培った自信なのか、感想を聞くと、「それなりにうれしかった」とさりげなかった。
囲碁歴14年。5歳のとき父親の昇均さん(53)から手ほどきを受けたのが始まり。昇均さんは、「努力することを苦痛に思わないのが才能」と早くから見抜いていた。中学1年になると、父親を超えるアマ6段に昇格。親子間の対局はいつのまにか疎遠となった。
将来性を認められたのは小学校5年生のとき。日本棋院に院生として迎えられ、真剣勝負に明け暮れた。昇格のかかった大事な対局で負けると、「自分自身への憤り」から対局相手への感謝の言葉も忘れるほどだったという負けず嫌い。
昨年は高校を1年休学して韓国の道場へ武者修行に赴いた。ところが、日本とは環境ばかりかレベルも違った。初めのうちは小学生にも負けてくやしい思いをした。しばらくして道場の環境に慣れると、「7、8割は勝てる自信がついた」。最近はピンチになっても動じなくなったという。
いまは、市川市内の囲碁教室で小中学生相手に入門コースのアシスタントを務め、アマチュアとして充実した毎日を過ごしている。これからも韓国や中国で囲碁の腕を磨きたいという。最終的には「プロになれたらいちばん」と夢を追い続けている。
(2010.9.8 民団新聞)