掲載日 : [2010-10-27] 照会数 : 5248
<婦人会東京>レベルの高さに驚き 29年目の「国際文化作品展」
[ 婦人会墨田有志による「バティック・フラワー」
]
婦人会東京本部(金貞子会長)の「第29回国際文化作品展」が21、22の両日、東京・港区の韓国中央会館大ホールで開かれた。今年も書の掛け軸、絵画、手芸、工芸など、様々な分野から力作が集まり、会場を彩った。
婦人会墨田支部は「バティック・フラワー」を10人が共同制作した。ろうけつ染めした布地(別名、ジャワ更紗)を使ってゴージャスな花束にしたもの。シックな色合いのブーケとともに来場者の注目を集めていた。
書道総師範の資格を持つ呉潤仙さん(74、江戸川)が出品した「紺紙金泥般若心経」は、にかわで溶かした金粉を使い、300字近い経文を写し取ったもの。呉さんは、「5時間がかり。無心になって筆をとった」と話す。同作品は江戸川区の主催した今年度「熟年文化祭書道の部」で「銅賞」にも選ばれている。
高公子さん(文京)の作品はポーセリンアート。白磁の素材に着色し、高温で焼き上げたティーカップのセットを出品した。高さんは「焼きあがるまで自分の思った色が出るのかどうかわからない」と話す。5月には都内のホテルでグループ展を開いたほどの腕前。
今回の作品総数は706点(281人)と例年並みだが、グループによる共同作品が目立つことから、規模としては昨年を上回るといえそうだ。「国際展」にふさわしく日本人の作品も多数見られた。大田区からは民団支部と親交の深い小・中学生が絵画、工芸作品などを出品した。
来場者からは「とても趣味の世界とは思えない。お金を出しても買いたいくらい」「例年以上にレベルアップしていて、自分は恥ずかしくて出せない」という声も聞かれた。元婦人会東京本部会長で作品展の「産みの親」でもある崔金粉さん(婦人会中央本部顧問)は、「来年は30周年の節目。優秀作品に賞を出したら出品者の励みにもなるのでは」と話している。夫順末婦人会中央本部常任顧問も「こうした文化活動が東京から全国に広がることを期待したい」と語った。
婦人会東京本部の金会長は、「この間、幾多の紆余曲折を乗り越えてきた。いまは完全に定着した」と喜びを述べた。
(2010.10.27 民団新聞)