掲載日 : [2022-12-07] 照会数 : 1425
「日韓国際川柳会」10周年、東京日韓協
[ 今年最後となった11月の月例句会から ]
東京日韓親善協会連合会(保坂三蔵会長、台東区池之端)傘下の「日韓国際川柳会」が今年、創立10周年を迎えた。婦人会東京本部の国際文化作品展にも毎年、ユーモアと人生の機微をまとめた秀句を出品している。
傘下の東京日韓婦人会の高森喜美子会長が呼びかけ2012年8月、文化活動の一環として発足した。月例句会はこれまでに120回を超え、約1000句の作品を送り出してきた。台東区はもともと川柳発祥の地。川柳をたしなむ区民が多いことで知られる。
11月の例句会は11月25日、池之端の上野区民館で開かれた。はじめに都庁川柳会代表を務める松尾仙影さんが川柳の奥義について講義。次に出席した10数人の会員の作品発表があった。課題は「迷う」と「マンガ」だった。
「迷う」では「迷ったらおでんつくれば3日もつ」が「佳」に選ばれた。保坂会長を「なるほどね!」とうならせるできばえ。
最優秀「天」に選ばれたのは「宗教は迷える人に入り込み」だった。「マンガ」では「トイレには娘の書いたチビマルコ」が「天」に選ばれ、拍手が送られた。
会員は2つの課題と自由吟で3句ずつ、最大9句を提出できる。作品を合わせれば毎月100句前後が出そろう。10年間で約1000句を超えた計算だ。かつては在日韓国人の会員が作品を韓国語に翻訳して日韓交流と韻律の違いを楽しんだこともある。
川柳は俳句と同じく5・7・5の17文字を基本としているが、季語がなく、窮屈な規律にもとらわれない。自由な言葉遊びを楽しむもの。会員の石井和子さんはこの間、欠席は1回だけ。「川柳は創るものではない。お風呂に入っていたときとか、思いがけないときにふっといいなと思う句がうかぶことが多い」と話している。
(2022.12.07民団新聞)