関東大震災虐殺記録映画を上映…衆議院議員会館

　関東大震災時の朝鮮人・中国人虐殺をテーマにした記録映画が10日、衆議院第一議員会館で上映された。同映画の国会での上映は初めてとされる。「関東大震災における朝鮮人・中国人虐殺100年・犠牲者追悼大会実行委員会（準備会）」が主催した。

　上映されたのは加害と被害、双方の当事者からの証言で朝鮮人虐殺の真相を掘り起こした「隠された爪痕」（呉充功監督、1983年）と、「関東大震災80周年記念集会」（主催・中国山地教育を支援する会）で上映されたビデオ「80年前何があったのか」の2本。

　同実行委員会（準備会）は他民族虐殺の真相を明らかにしなければならないと、2021年に準備会を発足させた。来年に大規模な追悼の取り組みを予定している。この日の上映会が事実上のスタート集会となった。

　開会に先立って実行委員の田中宏さん（一橋大学名誉教授）が「国際的には日本の歴史の汚点であることは間違いない」と述べた。会場には約300人が詰めかけた。