掲載日 : [2018-01-17] 照会数 : 5270
韓日友好の想い込め描いた朝鮮通信使のはがき絵展…大阪韓国文化院で閉幕
韓国と日本の善隣友好の証である朝鮮通信使に関する記録が昨年10月30日、ユネスコの「世界記憶遺産」に登録されたことを記念した「朝鮮通信使のはがき絵展」が、昨年12月21日から今月13日まで、大阪・北区の大阪韓国文化院(大阪韓国人会館内)で展示された。瀬戸内牛窓国際交流フェスタ実行委員会が主催し、岡山韓国教育院と同文化院が主管した。
応募3千通 広がる交流の輪
初めての展示となる今回は、朝鮮通信使や韓日交流をテーマに、岡山韓国教育院がはがきサイズの絵を募集した。韓国、日本など国籍、年齢を問わず、老若男女から3000通を超える応募があった。日本側は岡山県瀬戸内市を中心にした各県の団体、学校52校、韓国側は小・中・高校37校の厳選された作品550点が展示された。
14面の白いボードに展示されたはがき絵は、アニメで表現した朝鮮通信使の様子や韓国から日本に入港する様子を描いたもの、また「平和・愛・友達」をモチーフに大きくつないだ手を描いた作品、韓日交流をイメージしたキムパプとおすしをつなげたものなど、さまざまな視点から韓日交流が描かれている。なかには、明石大橋を「韓日大橋」と名付けた橋のユニークな絵もあった。
どのはがき絵にも、韓国と日本両国の平和を願い、朝鮮通信使の真髄とも言える友好の輪を広げていこうという想いが込められている。
場所を提供した同院の朴英恵院長は「絵は、描き手の純粋な想いがそのまま表現される。子どもの目線でのまっすぐな気持ちが描かれていて、感動する」という。
朝鮮通信使のゆかりの地と言えば、岡山県の瀬戸内市の牛窓や室津、広島県の下蒲刈、岐阜県の大垣市などが浮かぶ。
馴染みが薄い大阪で、今回はがき絵展を開催したことについて「在日同胞が最も多く居住しているここ大阪の人たちに、朝鮮通信使のことをもっと身近に感じてほしい」と朴院長は話した。
最後に「今、韓国と日本の関係が難しい中、こういった民間レベルでのさまざまな交流の積み重ねが、世界の平和につながっていく」と力強く語った。
同院では、韓国と日本の友好親善に結び付くイベントを、これからも開催していくという。3月には「朝鮮通信使ゆかりの地」を巡った写真展も開催される。
問い合わせは同院(06・6292・8760)
(2018.1.17 民団新聞)