掲載日 : [2018-01-31] 照会数 : 6236
「焼肉ドラゴン」が映画に…演劇賞総なめ鄭義信、自らメガホン
[ (左上から右へ)真木よう子、井上真央、桜庭ななみ、大泉洋(C2018「焼肉ドラゴン」製作委員会) ]
初夏に公開
第43回紀伊國屋演劇賞の個人賞、第8回朝日舞台芸術賞グランプリなど、数々の演劇賞を総なめにした鄭義信の作・演出による舞台「焼肉ドラゴン」が、鄭の脚本・監督で映画化されることが明らかになった。
「月はどっちに出ている」で第67回キネマ旬報ベストテン脚本賞、「愛を乞うひと」で日本アカデミー最優秀脚本賞、「血と骨」で第78回キネマ旬報ベストテン脚本賞など多くの映画で脚本賞を受賞した鄭は、演劇界でも「たとえば野に咲く花のように」「パーマ屋スミレ」など数々の舞台の脚本・演出を手がけている。14年春の紫綬褒章を受賞。
キャストは、焼肉ドラゴン亭主・龍吉と妻・英順の長女・静花役に真木よう子、次女・梨花役に井上真央、三女・美花役に桜庭ななみと美人三姉妹が揃い、静花への思いを秘めたまま梨花と結婚する男性・哲男に大泉洋が扮する。
物語の舞台は日本万博博覧会が開催された1970年。高度経済成長にわく関西の地方都市の片隅で、一家が営む小さな焼肉店。故郷を奪われた6人の家族が時代の波に翻弄されながらも、泣いて笑って、力強く生きる姿をユーモアに満ちた描写、印象的な台詞と共に描く。
大泉は「現れるキャラクターの誰しもが心に傷を抱えながらも、国や血の繋がりを超えて団結し、明日を強く生きていこうとする姿を、日本と韓国の役者陣が鬼気迫る表情や演技で見せる作品になったと思います」。 鄭監督は「どこの国に行っても、『焼肉ドラゴン』の劇中の家族たちを、あたかも自分の家族であるかのように迎え入れてくれる観客たちに深く感謝するとともに、新たに映画の中で息づき始めた家族たちも愛してくださるよう、切に祈っております」とコメントを寄せた。
映画「焼肉ドラゴン」(配給=KADOKAWA ファントム・フィルム)は、初夏に全国公開。
(2018.1.31 民団新聞)