掲載日 : [2022-06-08] 照会数 : 2838
ヤン・ヨンヒ監督映画「スープとイデオロギー」東京、大阪皮切り公開へ
[ 映画の一場面から(©PLACE TO BE,Yang Younghi) ]
「ディア・ピョンヤン」「かぞくのくに」に続く、在日コリアン2世、ヤン ヨンヒ監督のドキュメンタリー映画「スープとイデオロギー」が11日から、東京のユーロスペース(渋谷区)、ポレポレ東中野、大阪のシネマート心斎橋、第七藝術劇場ほか、全国で順次公開される。
これまで家族と北韓との関係を描いてきたヤン ヨンヒ監督。本作では初めて韓国との関係に焦点をあてている。
年老いた母が、娘のヨンヒにはじめて教えてくれた、おいしいスープのレシピと「済州4・3事件」の実体験。1948年、当時18歳の母はまさに、その渦中にいた。
朝鮮総連の熱心な活動家だった両親は、「帰国事業」で3人の兄たちを北韓へ送った。父が亡くなった後も、「地上の楽園」にいるはずの息子たちに借金をしてまで仕送りを続ける母をヨンヒは心の中で責めてきた。心の奥底にしまっていた記憶を語った母は、アルツハイマー病を患う。
消えゆく記憶を掬いとろうと、ヨンヒは母を済州島の連れていく。なぜ、北韓を支持してきたのか。ヨンヒは初めて、オモニの信念の背景を理解し始める。