掲載日 : [2021-08-04] 照会数 : 11011
「韓国の絵本展」14日から板橋区立中央図書館で
14日から東京・板橋で
14日から29日まで、東京・板橋区立中央図書館で開かれる「第29回ボローニャ・ブックフェアinいたばし 世界の絵本展」の会期中、「韓国の絵本展」が同時開催される。同展では日韓絵本交流会(康素映会長)の協力で多様な韓国絵本95冊(韓国語版50冊、日本語版45冊)が展示される。
大人も楽しむ多様性が魅力
「世界絵本展」で同時に95冊展示
韓国絵本 ブームの予感
板橋区は、友好都市交流協定を結んでいるイタリア・ボローニャ市との交流や、印刷産業が多く立地する区の特徴を活かし「絵本のまち板橋」として絵本文化の展開・発信を展開してきた。
「ボローニャ・ブックフェアinいたばし 世界の絵本展」は、ボローニャ市で毎年春に行われる「ボローニャ児童図書展」に出展され、板橋区に寄贈された世界各国の絵本を紹介するもの。今年は40カ国・166冊を出展する予定だ。
2年前、同中央図書館と併設するいたばしボローニャ絵本館で韓国絵本特別展を開催した日韓絵本交流会は、2017年から韓国絵本展示会を開催してきた。
絵本を通じた国際文化交流イベント「神楽坂・えほんパークレット」(新宿区・同区教育委員会後援)と「文京えほんパークレット」(文京区・同区教育委員会後援)には毎年参加し、韓国の絵本展示会と作家のワークショップを行った。また、国際子ども図書館(東京・台東区)や韓国文化院(同新宿区)などでも韓国絵本講演会を開催した。
今回の「韓国の絵本展」では、①ボローニャ国際児童図書展で受賞した韓国絵本②韓国を感じられる絵本③日韓絵本交流会が推薦する韓国絵本④日本語に翻訳出版された韓国絵本の4つをテーマに展示する。
康会長はこれらの絵本について「国際的な絵本賞を受賞するほど芸術性が高く、日本の読者も共感できる物語が盛り込まれている」と指摘。特に45冊の日本語版は、最近日本で出版されたものになる。
康会長が毎年、展示を通して実感するのは、韓国の絵本に対する関心が年々、高まっているということだ。観覧者は子どもから大人までと幅広く、訪れる人数も増えている。大阪や福岡などの遠方から来る人たちもいる。また、日本の出版社の編集者や翻訳者たちも絵本選びに訪れてくることから、韓国の絵本がブームになっていると感じている。
康会長は「韓国では子ども同様、大人が主な読者」だと指摘。「絵やストーリー、デザイン、装丁などにおいて表現と形式が自由なことから絵本では一般的に扱わないテーマも、韓国の絵本では見ることができる。こういうエネルギーと多様性を持つのが韓国の絵本の特徴」
長引くコロナ禍で多くの人たちが疲れている今、康会長は、韓国の絵本に込められたエネルギーで、観覧者に生きる力を少しでも与えられたらと思っている。また「観覧者が海の向こうの話に共感し、韓国をより近い国だと感じてくれることを願っている」と話す。
「韓国の絵本展」期間中毎日9~20時(19日、26日は16時まで)開催。会場は中央図書館2階多目的ルーム。
問い合わせはいたばしボローニャ絵本館(03・6281・0560)。
(2021.08.04 民団新聞)