【宮城】民団宮城本部(李根団長)は13日、仙台市内のホテルで創団65周年式典を開催した。同本部の周年行事はこれまで10年単位で、65周年を区切りに加えたのは異例。東日本大震災時に全国から寄せられた支援への感謝と、震災を乗り越えて未来へ歩む決意を胸に刻む場として開催を決めた。
23の民団地方本部が65周年の節目を迎える今年、宮城が先陣を切っての祝賀式典。金政郁民団宮城財政委員会委員長が65周年準備委員会の委員長を務め、開催準備に奔走した。会場は家族連れなど約400人で埋まった。
李団長は「震災で被災した同胞のために民団中央本部をはじめとして全国からいただいた恩を忘れず、後生に語り継いでいきたい」と述べ、団体では民団愛知本部(鄭博団長)と民団兵庫本部(車得龍団長)、個人では文晟仁さん(民団南大阪支部顧問)にそれぞれ感謝状を贈った。また、被災地での炊き出しの先頭に立ち、約6000食を提供してきた婦人会宮城本部(李京子会長)の功労も称えた。
記念事業として、震災孤児、および遺児に対する修学支援に取り組んでいる東日本大震災みやぎこども育英基金と特定非営利活動法人JETOみやぎに、合わせて100万円を贈った。また、同胞老人親睦会「韓寿会」(裴操心会長)にも100万円を支援した。
激励に駆けつけた民団中央本部の呉公太団長も「1世が築いた民団の壮大な歴史を次世代に継承していこう」と呼びかけた。県からは若生正博副知事がお祝いに駆けつけ、鎌田宏仙台商工会議所会頭(県日韓親善協会会長)とともに、民団と韓国政府の復興支援にあらためて感謝の言葉を述べた。
同本部の結成は1948年3月7日。式典では65年の歩みをスライドで振り返ったほか、韓国伝統舞踊・ポドルフェ(柳会)によるアトラクションも繰り広げられた。
(2013.1.16 民団新聞)