高齢者福祉事業
多文化共生介護めざす
【京都】民団京都・南京都支部(朴善貴支団長)は南京都韓国人会館を全面改修し、高齢者福祉のためのデイサービス施設「コスモス苑」を竣工させた。京都本部管内の民団支部がデイサービス事業に乗り出すのは南京都が初めて。夜間と休日は地域住民のレクリエーション活動にも開放することで多文化共生の拠点を目指す。オープンは3月1日の予定。
コスモス苑は建坪200平方メートの木造平屋建て。天井が高く、開放感にあふれている。入浴施設と厨房を備え、利用者が機能訓練や心身の維持向上に努めながら、趣味や娯楽を楽しめる。総事業費は約7000万円。
デイサービス事業は2年前から計画されていた。その後、朴支団長が昨春、青年会中央本部会長の任期を全うして支団長に就任したことで計画が一気に具体化した。昨年夏には南京都韓国人会館の解体工事に入り、秋からコスモス苑の建設工事に着手した。
「民団支部に入って徹底的に民団活動に取り組みたい」というのは、青年会中央会長当時からの朴支団長の抱負だった。青年会を卒会するときは「民団に入って出世競争をしよう」と呼びかけたほど。朴支団長は、「会館を建て直したからには地域に開かれた民団会館として、この福祉事業を成功させたい。そして、この恵まれた環境を生かし、次世代育成事業にも力を入れていきたい」と抱負を述べた。
デイサービス事業の運営主体は、民団を母胎とするNPO法人南京都福祉センター(李基安理事長)。当面は同胞と日本人を問わず定員15人。3年後には25人にするのが目標だ。
9日の内覧会には地元宇治市と城陽市からも行政関係者など、合わせて約120人がお祝いに参じた。
民団中央本部の林三鎬副団長は、朴支団長の手腕に期待を寄せながら、「全国の民団にとって大きな励み」と期待を寄せた。王清一民団京都本部団長も弱冠36歳という朴支団長の若さを強調しながら、「全国の支団長の模範になってほしい」と激励した。
(2013.2.13 民団新聞)