北送事業によって離散した自身の家族を題材にした、在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ(梁英姫)監督の劇映画「かぞくのくに」(配給=スターサンズ)が「第86回キネマ旬報ベスト・テン」日本映画作品賞1位に選ばれた。10日、表彰式が行われた。
トロフィーを手にしたヤン監督は「とても重い」と話しを切り出し、「今、家族と会うことと引き替えに映画作りをしているが、映画を一緒に作る仲間という新しい家族ができたと思っている」と表明。北韓にいる兄たちや日本の家族の話しにも触れ、「誰も止めろとは言わないことが本当にありがたい」と語った。
ヤン監督は「かぞくのくに」の脚本で第64回読売文学賞の戯曲・シナリオ賞、第67回毎日映画コンクールの脚本賞、第15回シナリオ作家協会「菊島隆三賞」を受賞している。
(2013.2.13 民団新聞)