住民犠牲を座視できぬ…民団中央団長声明
民団中央本部の呉公太団長は12日、北韓が昨年12月の長距離弾道ミサイルの発射に続き、同日に3回目の地下核実験を国連安全保障理事会の決議を無視して強行したことに対して、在日同胞の激しい怒りを込め「抗議声明」を発表した。翌13日には全国各地の民団地方本部を中心に、北韓の代弁機関である総連の中央・地方本部への一斉抗議・糾弾活動を展開した。呉中央団長の抗議声明は次のとおり。
北韓が本日強行した3回目の核実験は、自暴自棄のあまりにも愚かな蛮行であり、民団は憤りを募らせるすべての在日同胞の意を体して厳重に抗議する。
国連安全保障理事会は1月22日、北韓による昨年12月の長距離弾道ミサイルの発射を非難し、新たな制裁措置を盛り込むとともに、「再びミサイル発射や核実験があれば、安保理は重大な行動をとる」との決議案を採択した。今回の核実験は、北韓の同盟国・中国、なお友好関係にあるロシアを含む全会一致の決議をあざ笑い、国際社会に挑戦するものにほかならない。
北韓独裁政権は自国民衆を飢えさせ、人としての最低限の尊厳さえ踏みにじる半面で、軍事挑発を繰り返してはその強度を高めてきた。それは自国民衆を地獄への道連れにするだけではない。内外韓民族の生存と東北アジアの平和・発展を脅かすものだ。
本団は、韓国をはじめ米国・日本は言うまでもなく、中国・ロシアなど関連主要国が一体となり、国際社会の連携を固めて国連決議を貫徹し、北韓の無謀な軍事挑発を徹底封鎖するよう強く求める。
また、北韓民衆が核よりも食糧を渇望していることを誰よりも知る朝鮮総連同胞に対して、北韓をして一日も早く、核・ミサイル開発に狂奔する先軍政治を放棄させ、民生優先の体制へと転換させねばならず、そのためには手をこまねくべきではないことを改めて訴える。
本団は同時に、東北アジアの安定のために韓日両国の結束がいっそう強化されるよう強く求めるものである。
全国で一斉糾弾行動
東京、大阪、愛知をはじめ全国各地の民団地方本部は13日、北韓の第3回核実験強行を糾弾し総連の中央・地方本部への抗議活動を展開した。
東京では、東京本部の主管で民団中央本部の金昭夫・林三鎬副団長、東京本部・支部、婦人会東京、中央傘下団体の青年会、軍人会、体育会の役員ら50人余りが、総連の中央本部(東京千代田区富士見)前で北韓を糾弾した。
参加者は、北韓に対して「核兵器開発の即刻中断」「軍事力増強より民生経済優先」などを促してシュプレヒコールした。東京本部の李寿源監察委員長が「抗議文」を読みあげ、韓半島の非核化に逆行し東北アジアの平和を脅かす北韓の暴挙を糾弾するとともに、総連に対して「同族の生命を脅かす北韓の挑発に断固反対し、韓半島の平和と安全のためにともに立ち上がる」「3代世襲独裁政権に反対し、餓えに苦しむ北韓同胞の救済に即刻立ち上がる」ことを促した。
(2013.2.13 民団新聞)