掲載日 : [2020-08-26] 照会数 : 12543
第75周年光復節 中央記念式典 5項目の決議採択
[ 太極旗を手に万歳三唱する記念式典参加者 ]
第75周年光復節中央記念式典(民団中央本部主催、東京本部主管)は15日、東京港区の韓国中央会館で開催した。通年は都内の施設で約2000~3000人規模で開催していたが、今年は新型コロナウイルス感染防止を踏まえ、規模を大幅縮小し、参加対象を中央、東京本部の3機関、支部、中央傘下団体、韓人会の代表など約60人に制限した。毎年参席していた日本各政党国会議員の招待も取りやめ、恒例となっていた芸能公演や大抽選会も中止にした。一方、民団各地方でもコロナ対策を講じながら規模を縮小して式典を開催した。愛知や神奈川では団員向けにネットでライブ中継を行った。(4面に関連記事)
「コロナ禍克服し生活守る」
規模縮小し参加60人
式典は30分ほどで閉幕した。まず、東京本部の李壽源団長が開会のあいさつで「コロナ禍のため事業・行事を自粛せざる得ず、地方委員会をはじめ、支部、傘下団体の総会・大会は史上初の書面決議となった」としながら「民団は人が集い合い、心を通わせることが基本活動だが、大きな困難が伴った。そのような中でも各支部と傘下団体が賢明に組織を堅持していることに感謝したい」と述べた。
また先月、東京都教育委員会が来年度から使用する、都立中学校と都立中等教育学校および都立特別支援学校・中学部用の教科書採用投票で育鵬社版がすべて不採択になったことに触れ、「東京本部では再三に渡って近隣諸国を尊重し国際社会の平和と連帯に寄与できる教科書採用の要望を展開してきたが、今回の快挙は平和を願う多くの日本市民の声と努力の結果であり心から感謝したい」と述べた。
続いて南官杓駐日大使が「在日同胞社会は2・8独立宣言をはじめ世界で愛国と愛族の精神が最も輝いて発現した。韓国が先進諸国と肩を並べるまでに発展したのは物心両面で祖国に貢献した在日同胞のおかげ」と強調。あわせて、「大使館は韓日関係の改善に向け、あらゆる役割を果たしながら同胞の皆様が民族的アイデンティティーを持ち、地域社会に寄与する堂々たる一員として誇り高く生きていってほしい」と呼びかけた。
中央本部の呂健二団長は「①同胞の生活②韓日友好関係3次世代育成の場④韓半島の平和⑤民団組織ーの5つの基本を守っていく」としながら、「ともにコロナ禍の危機を乗り越え、祖国と在日同胞社会がますます発展し、日本社会に寄与できる基盤を確固なものにしていこう」と呼びかけた。
この後、①コロナ禍を克服し在日同胞の生活安定と権益を擁護②正しい歴史認識に立脚し真の韓日友好関係構築③次世代育成と組織基盤強化④ヘイトスピーチを根絶し共生社会実現⑤北韓の非核化と韓半島の平和態勢構築へ積極参与‐の5項目の決議文を採択した。
最後は参席者全員が太極旗を手に、夫昇培民団東京本部常任顧問の音頭で万歳三唱して締めくくった。
(2020.08.26 民団新聞)