韓国 米中首脳の「懸念」評価
韓国政府は、19日の米中首脳会談で韓半島情勢の緊張に懸念を表明、北韓がさらなる挑発行為に及んではならないとの見解で一致し、北韓のウラン濃縮計画についても懸念を表明したことを肯定的に評価した。北韓に対して、こうした国際社会の懸念と要求を重く受け止め、すべての核活動を即刻中断し、南北対話に関連し責任と誠意のある態度変化を示すよう、改めて促した。
外交通商部の金英善報道官は20日、米中首脳共同声明について、「韓国政府は、両国首脳が韓半島の平和と安定、非核化のため緊密に協力していくと合意したことを歓迎する」と明らかにした。
特に、北韓のウラン濃縮計画への懸念を表明し、05年の6者会談9・19共同声明に関する国際義務と公約に符合しないすべての活動に反対すると宣言したことについて、「韓米の緊密な協議の結果が十分反映された。政府が維持してきた政策方向と合致する」と強調した。
南北対話に関しては、「韓国政府の基本的立場には変わりがない」とし、南北関係改善に向け、北韓のより真摯な態度が重要であり、「責任と誠意」を示すべきだと促した。
統一部当局者は、「北韓の非核化と武力挑発の問題をまず取り上げなければならないという政府の方針に、変化はまったくない」と述べた。
政府は北韓に対して、南北対話の推進のためには本当の意味で態度を変えるべきだとし、①昨年3月の哨戒艦「天安」撃沈と11月の延坪島無差別砲撃に対する責任ある措置および挑発防止の確約②非核化に対する真摯な姿勢と具体的行動を求めている。
なお、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は20日、米政府高官の話として、オバマ米大統領が、18日のホワイトハウスでの非公式夕食会の際、胡錦濤中国国家主席に対し、中国が北韓への圧力を強めなければ、米国は自衛のため東アジアに配備する軍を増強しなければならなくなると警告していたと報じた。
(2011.1.26 民団新聞)