掲載日 : [2016-06-22] 照会数 : 13422
企業と学生感度良好…2016民団中央就職フェア
[ 20社がブースを出展した会場。人気企業には順番待ちも ]
民団中央本部主催の合同企業説明会「MINDAN就職フェア」が18日、東京・港区の韓国中央会館で開かれ、在日韓国系を中心とする20社がブースを構えた。会場には韓国からの留学生や在日韓国人、高校・大学で韓国語を学んだという日本人学生らでにぎわった。いずれも語学力と意欲を武器にした「グローバル人材」がウリだ。来場者は200人を超えた。
語学力・意欲前面に
グローバル人材魅力
出展企業はIT関連、金融、航空サービス、旅行、飲食、総合物流と多岐にわたった。11時の会場と同時に人気ブースでは順番待ちの行列ができた。特に空港業務のアシアナスタッフサービスには女性が集中した。
同社の玄東實社長によれば「志望者は日本人が多い。しかも韓国語を勉強しているので驚いた。韓国留学経験者も目立った。韓国語ができるというのは心強い。面接にあたっては当然、加点される」と喜んでいた。
面談を受けた女性(21)は高校の第2外国語で韓国語を選択した。「韓国と関われる、日韓友好に携われる仕事に就きたい」と話した。
在日3世の女性(21)は神奈川大学英文科を卒業し、韓国への留学経験もある。さらに中国語の聞き取りもできるというグローバル色を絵に描いたような人材。語学学校が志望だという。
日本語学校に通う語学留学の男性(33)は韓国にいたとき、ホームページをつくる会社で勤務していただけに即戦力がセールスポイント。もちろん希望はIT関連。「就業環境は韓国より日本のほうがいい」と語った。
同じく韓国人留学生の女性(29)は韓国語と日本語のほか英語も堪能。「韓国より日本の企業のほうが自分に合う気がする」という。
ITサービス業セラクのシニアマネージャー、寺岡己さんは「国籍を問わずグロ‐バルな人材を採りたい。これからの企業はグローバルという視点が大事。企業も活性化しないと生き残りは難しい」と話す。今年は40人の採用だが、来年は100人をめざしている。
東京・台東区で免税店事業・製造業を営む永山商品本部の金 局課長代理は、「外国語を習っている人が多く、韓国のお客さんと接することができるからと興味を示してくれる。社員にはいろんな国籍の人がほしい。重視しているのは学歴よりコミュニケーション能力」だという。
同時開催の就職セミナーでは人材派遣会社ヒューマンパワーの新井永鎮さんが講演。「企業が求めているのは、オフィス内を活性化してくれるグロ‐バルな人材。ほかの人とは違うアイデアと視点を前面に出し、ブリッジ人材になってほしい」と激励した。
(2016.6.22 民団新聞)