掲載日 : [2016-06-29] 照会数 : 12190
<オリニジャンボリー>最高の感動届けよう…ボランティア事前研修
[ 本番さながらテーマダンス「勝利の叫び」を練習する参加者たち ]
創団70周年記念オリニジャンボリーまで1カ月
民団創団70周年記念「2016在日同胞オリニジャンボリー」開催まであと1カ月。26日には東京・港区の韓国中央会館でボランティアを対象とする事前研修会が行われた。全国からスタッフ、リーダーなど60人が参加。オリニに最高の感動体験を届けようと真剣な表情で講義に臨み、テーマダンスの練習に汗を流した。
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「恩返ししたかった」 志願者
金熙昌さん(19、学生会大阪会長)は2006年、オリニジャンボリーに初めて参加した。当時出会った仲間と一緒に現在の学生会執行部を構成している。「10年が経過したいまでもオリニジャンボリーに参加したときの君だよねといったらわかり合える。オリニジャンボリーは出会いの場。恩返ししたかった」と感謝の思いで事務局の一員に加わった。
オリニたちの日常の世話にあたるリーダー役は2人1組で12人を預かるだけに責任重大だ。今回が2、3回目というベテランも目立った。
青年会愛知本部の代表監査でもある金美来さん(33)は、青年会でもオリニ事業を担ってきており、経験が抱負。「なによりもオリニが好き。一緒に楽しい思い出をつくりたい」と話す。
許泰弘さん(22、大阪)は2年前にもボランティアとして活躍し、すごく楽しかったという。「ジャンボリー終了後、民団の行事に参加したオリニから楽しかったといわれるとやりがいを感じる」という。3度目の金美花さん(22、大阪)もリーダーはあこがれの存在だった。子どもたちに「私の班でよかったといってもらえるようにしたい」と張り切っている。
朴美花さん(23、茨城)も2年前に続いての志願。「オリニに在日としての自覚、韓国人としての誇りを持ってもらいたいから」と話す。研修については「内容が濃かった。頑張ろうと思う気にさせられた」と感想を述べた。
東京の文岐情さん(20)はこれまで、青年会東京本部主催のオリニキャンプで活躍してきた。リーダー役を担うのは今回が初めて。「オリニが初めての韓国でいい思い出をつくれるようにしたい。小さな弟がいるので慣れている」と自信ありげな表情を見せた。
オリニジャンボリーの参加者は過去最多の453人。このうち、韓半島にルーツを持つ日本国籍者は170人、複数国籍者も100人を数える。リーダー、スタッフを含めた総勢は約600人。この日の研修には母国修学生や韓国で日本語を学ぶ学生ボランティアを除く60人が参加。民団中央本部の許謹一副団長も激励に訪れた。
冒頭、金昭夫引率団長が、「在日のオリニにとって本国で初めて出会う同世代の仲間との友情や小学生時代の思い出は一生の宝物になる。ジャンボリーの成功はボランティアスタッフ一人ひとりの双肩にかかっている」と激励した。
日程は7月27〜31日の4泊5日間。参加者が多いことから恒例のスタンプラリーはバスではなく、地下鉄を使っての移動となる。また、例年3日目は韓国国内の小学校を訪問していたが、今年は趣向を凝らし、東大門区体育館にソウル市内3つの初等学校から同数の児童を迎えて総勢1000人規模の大運動会を企画。当日はオリニと一緒にパワフルなテーマダンスを披露することになっており、繰り返し練習を重ねた。
東京都レクリエーション協会公認講師の東正樹さんによるレクリエーション時におけるコミュニケーション能力をテーマとする実技は、90分と長丁場。だが、巧みな話術と進行で参加者を飽きさせることはなかった。
実行委員会事務局では「主人公はあくまでオリニ。オリニに感動体験を届けるのがリーダーの皆さん一人ひとりの使命」と強調した。
韓国国内でも7月3日、現地志願者を対象に同様のボランティア事前研修を行う。
(2016.6.29 民団新聞)