「チョン帰れ」「くたばれチョン」「韓国人この地上から失せろ」。在日韓国・朝鮮人を対象とした醜悪な差別落書きが東京・新大久保の駅周辺で目立つ。調査では今年2月の時点で53件を数えたとされる。
「これ以上放置できない」と、有志がツイッターなどで仲間を募り「差別落書き消し隊」を組織。2日、現地で「第1回大掃除」を行った。
参加者は当初、50人の予定だったものの最終的には70人以上を数えた。首都圏ばかりか、遠くは名古屋、岐阜からも駆けつけた人も見られた。落書きは店舗の看板、シャッター、コンクリートの壁や電信柱、道路に書かれたものも。8班に分かれ、雑巾やスポンジ、特殊な溶剤を使って約30カ所の落書きを消した。
ある参加者は「許せないですよ。なんでみんな仲良く、平和に暮らせないんですか。いま、世の中おかしいですよ。何かしなけりゃいけないと思って来ました」と憤る。
ヘイトスピーチに反対する市民団体「のりこえねっと」(辛淑玉共同代表)の川原栄一副事務局長は「どうみても犯人はひとりか2人。それも年配のような気がする。警告効果は十分にあったのでは」と感想を語った。
今後は落書きを消した現場を見回り、経過を見守っていく。
(2014.3.19 民団新聞)