自由形(水泳)韓国初の金
負けなし粘りの野球
強豪キューバにせり勝った韓国野球チーム
北京五輪大会での韓国選手団の活躍は、在日同胞にも大きな夢と感動を与えてくれた。序盤は柔道、水泳、アーチェリーの好ダッシュにわき、最後は野球の決勝戦で見せた韓国の粘りの勝利に歓呼の声を上げた。17日間にわたる活躍をまとめた。
野球の韓国代表チームは23日、決勝戦でキューバに3‐2で勝利し、同種目で初めて金メダルに輝いた。
9回裏を迎えてリードはわずか1点。1アウト満塁1打サヨナラの最大のピンチを、遊ゴロ併殺でしとめた瞬間、今大会で最後となる野球のフィナーレを韓国が飾るとともに、06年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の雪辱を見事に果たした。
米国や日本、キューバなど「野球大国」を次々に下し、予選を含め無敗の9連勝、1点差の勝利で5試合をものにした。
選手のエネルギーと国をあげての声援が、勝利の女神を呼び込み、韓国球史に新たな1ページを刻んだ。
韓国競泳史上初の金メダルの朴泰桓
韓国競泳史上、初の金メダルをもたらした18歳の朴泰桓。10日に行われた男子400㍍自由形の決勝で朴は、3分41秒86のタイムでアジア新記録をマーク。アジア選手の男子自由形での金獲得は72年ぶりとなった。
2004年アテネ五輪当時、中学生で出場した朴は五輪の雰囲気にのまれ、予選でフライングを犯して失格。06年アジア大会で金3個を含むメダル7個を獲得。07年の世界選手権400㍍自由形でも金を手にするなど、力を着実につけてきた。また、男子200㍍自由形で、1分44秒85のアジア新記録で銀を獲得した。
前回、アテネ五輪で銅メダルだった崔敏浩は、柔道男子60㌔級で金を獲得した。男子73㌔級で銀を手にした王己春は、準々決勝で、相手選手の肘が脇腹にあたり、肋骨が折れたが、そのまま試合に臨んだ。
世界新で優勝した重量挙げの張美蘭
重量挙げ男子77㌔級の史載赫と、女子75㌔超級の張美蘭はともに金を獲得。重量挙げで韓国の選手が金を獲得したのは、92年バルセロナ五輪以来になる。張美蘭はスナッチ140㌔、ジャーク186㌔、トータル326㌔といずれも世界新記録を樹立、圧倒的な強さを見せた。
バドミントン混合ダブルスは、李龍大・李孝貞組がインドネシアのリリヤナ・ナッチル、ノバ・ウィディアント組と対戦し、2‐0で勝った。韓国は世界ランキング10位、インドネシアは1位。
テコンドー初優勝の孫泰珍(68キロ級)
韓国のお家芸、テコンドーは男子68㌔級の孫泰珍がマーク・ロペス(米国)を3‐2で破り初優勝した。女子57㌔級の林秀貞がアジズ・タンリクル(トルコ)を1‐0で下して初めて金を獲得。男子80㌔超級では車東旻が初優勝を果たし、同競技では4個の金メダルを獲得した。
■□
メダリスト
〈柔道〉
▽男子60キロ級 崔敏浩(金)
▽男子73キロ級 王己春(銀)
▽男子81キロ級 金宰範(銀)
▽女子78キロ級 鄭敬美(銅)
〈競泳〉
▽男子400メートル自由形 朴泰桓(金)
▽男子200メートル自由形 朴泰桓(銀)
〈レスリング〉グレコローマン
▽男子55キロ級 朴殷哲(銅)
〈卓球〉
▽男子団体(銅)
▽女子団体(銅)
〈バドミントン〉
▽混合ダブルス 李孝貞/李龍大(金)
▽女子ダブルス 李孝貞/李敬元(銀)
▽男子ダブルス 李在珍/黄智万(銅)
〈体操〉
▽男子種目別平行棒
劉源哲(銀)
〈アーチェリー〉
▽男子団体(金)
▽男子個人 朴敬模(銀)
▽女子団体(金)
▽女子個人 朴成賢(銀)、尹玉姫(銅)
〈重量挙げ〉
▽男子77キロ級 史載赫(金)
▽女子75キロ超級 張美蘭(金)
▽女子53キロ級 尹真煕(銀)
〈フェンシング〉
▽女子フルーレ個人 南賢喜(銀)
〈射撃〉
▽男子50㍍ピストル 秦鍾午(金)
▽男子エアピストル 秦鍾午(銀)
〈テコンドー〉
▽男子68キロ級 孫泰珍(金)
▽女子57キロ級 林秀貞(金)
▽女子67キロ級 黄敬善(金)
▽男子80キロ以上級 車東旻(金)
〈ボクシング〉
▽ウェルター級 金貞柱(銅)
〈ハンドボール〉
女子(銅)
〈野球〉
(金)
(2008.8.27 民団新聞)