掲載日 : [2008-08-27] 照会数 : 8811
全国各地の式典で誓う 内外結束の先頭に
建国60周年 「偉大な韓国」ともに築こう
第63周年光復節および大韓民国建国60周年を祝う中央記念式典が15日、民団東京本部の主管により東京・日比谷公会堂で団員ら約3000人が参加して開かれた。参加者は、「韓国の建国精神や民族史的正統性を認識し、祖国の先進化に向け一致団結してまい進する」「北韓に対し核開発の中止および核兵器の完全撤廃を速やかに行動で示すことを促し、韓半島の平和定着に努力する」「地方参政権を必ず獲得し、韓日両国の新たな共生時代を切り開くために努力する」−−などの決議文を満場一致で採択した。全国各地で開かれた記念式典でも同様に決議された。
北核・参政権でも決議
李時香東京本部団長は開式辞で「意義ある日を共に迎えられたことを心から喜びたい」と述べ、「南北の平和・民主統一の早期実現に尽力するとともに、韓日の友好促進と在日同胞社会の発展のために、より一層努力する」と決意を表明した。 李明博大統領は、国民と北韓同胞および700万海外同胞に向けた「慶祝辞」(権哲賢駐日大使代読)で「韓国建国60年は成功の歴史、発展の歴史、奇跡の歴史だった」と強調、「一流の先進国化」「偉大な統一の時代」に向けて共に前進することを呼びかけた。
鄭進中央団長は慶祝辞で、祖国の先進化と在日同胞社会の繁栄のための当面課題として、まず、韓半島の平和と安全のために北韓が核を完全撤廃し、開放された国家になるよう求めた。また、真の韓日共生を担保する地方参政権の一日も早い獲得へ民団の全力量を投入する決意を示した。同時に、同胞経済の再生のために、民団、韓商連、韓信協が一体となって全力を尽くすことを明らかにした。
さらに鄭団長は「建国60年をともに歩んできた在日同胞は、『先進一流国家』への飛躍に向け、本国国民とともにまい進していく」との決意をあらためて表明した。
続いて日本側主要来賓があいさつ。日韓議員連盟の逢沢一郎幹事(会長代理。自民党衆院議員)は「日韓関係はアジア太平洋の中で最も大切な二国間関係だ。関係発展のためにソウル・東京だけでなく地方と地方の草の根の関係を大事にしていきたい。今や民団は日本社会にあって高い評価、尊敬を受けているが、これまでの在日の皆さんの歩みと思いを深く胸に刻み、未来を築いていきたい」と述べた。
自民党の三原朝彦国際局長(衆院議員)も、日本各地の民団の活動が、日韓両国の友好・交流関係の基盤となっていることを強調、両国関係の一層の発展と国民間の相互理解増進への継続尽力を要望した。
民主党の白真勲・国際局副局長(参院議員)は「民主党は地方参政権法案の提出のために頑張っている。早くこの問題を解決していきたい。地方参政権の早期実現へ、これからも皆さんと一緒に頑張りたい」と強調した。
公明党の魚住裕一郎・副幹事長(参院議員)は「連立政権の出発点の政権合意に永住外国人への地方参政権付与が入っている。公明党は先進的に地方参政権付与法案を国会に提出している。自民党と民主党の理解を得て、なんとしても実現するとの誓いを新たにしたい」と力説した。
社民党の日森文尋・副幹事長(衆院議員)は「昨年の11・7決起集会に参加した全党が地方参政権付与推進を表明したのに、まだ実現していない。すでに韓国では定住外国人に地方選挙権を付与している。地方参政権の早期実現へ全力を尽くしていく」と表明した。
日韓親善協会中央会の越智通雄理事長は地方参政権について、「立法府が前向きに、積極的に議論していただきたい。親善協会中央会として、立法府に力強く要請していく」と明らかにした。
参加者は、決議文採択後、建国60周年記念DVD「ドキュメンタリー韓国民団」の上映に続き、芸能公演などで楽しい時を過ごした。
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決議文
①われわれは、誇らしい大韓民国の建国精神や民族史的正統性を認識し、祖国の先進化に向け一致団結してまい進する。
②われわれは、北韓に対し核開発の中止、および核兵器の完全撤廃を速やかに行動で示すことを促し、韓半島の平和定着のために努力する。
③われわれは、わが民族の安全と自由と幸福を確保するために、自由民主主義に則った祖国の平和統一に向け一層尽力する。
④われわれは、不況を脱しきれない日本経済の中で、困難に直面している中小企業を中心とする同胞経済界の発展に全力を尽くす。
⑤われわれは、地域住民の権利である地方参政権を必ず獲得し、韓日両国の新たな共生時代を切り開くために努力する。
(2008.8.27 民団新聞)