掲載日 : [2021-05-26] 照会数 : 7621
「分断ではなく結束こそ」中央団長が談話
民団中央の呂健二団長は14日、第55回定期中央大会をめぐる一連の騒動に関する談話文を発表した。
談話文
第55回定期中央大会をめぐる一連の騒動について、中央団長として誠に不徳の致すところであります。改めて皆様にお詫びを申し上げます。今後、信頼回復につとめ、民団組織の安定と在日同胞社会の発展のために一層尽くして参ります。
第55回定期中央大会は2度の休会をはさんで4月6日に終了しました。すでに55期の中央三機関の業務を開始しています。ところが、所謂「民団中央正常化委員会」なるものが結成され、民団を分断させ、中央本部の権威を貶め、無用の混乱に陥れようとする動きがあります。それに対して、私はこの間、関係者に速やかな沈静化を要請してきましたが、依然として不穏な動きを止めようとしません。誠に残念でなりません。
そのような中、4月28日に、呼びかけ人代表らが日本に駐在する本国メディアを呼んで記者会見をし、民団組織内部の騒動を拡散しました。組織の《危機》をあげつらい、《混乱》を外部にさらして、誰を利するのでしょうか。民団を紛糾団体にするつもりなのでしょうか。誠に恥ずべきもので、民団をおとしめる愚行です。
この間、私に対する身に覚えのない不当な非難を含め、じっと堪えながら自身の不徳を反省してまいりました。今後早期に地方をまわり、皆様と率直な対話集会をしながら、結束をはかって参る所存であります。しかしながら、このたびの呼びかけ人代表らの言動は座視できないものです。
大義も名分もない呼びかけ人らの言動は、三機関、選挙管理委員会を誹謗中傷し、規約を逸脱して、民団組織の権威と伝統を愚弄する行為であり、決して看過できないものです。
これ以上、民団の分断と不信を煽り立ててはなりません。民団の権威を貶めてはなりません。コロナ禍の中、内部で対立し争っている状況ではありません。皆様には、個人的な関係や感情を乗り越え、これ以上、民団組織の弱体化と破壊の動きに同調されないよう、くれぐれも自重され、常識的な対応を取られるようお願い申し上げます。
今、私たちには分断ではなく、結束が何よりも必要です。こういう時だからこそ、呼びかけ人らは小異を捨て、むしろ結束を呼び掛けるべきです。それをしようとしないのは何故でしょうか。同胞の拠り所である民団組織を守り、協働してコロナ禍を乗り越え、同胞の生活と権益、次世代の育成、韓日関係の改善など、綱領、宣言に明示された民団の使命を果たしていくべき時ではないでしょうか。また、民団は地域において日本社会の理解と共感を得なければ活動していけません。これ以上互いに傷つけあってはなりません。
私は、即刻、所謂「正常化委員会」なるものの解散を求めます。正確な事実関係を知らされていない地方の皆様におかれては決して同調されず、自重されるよう求めます。規約・規定を遵守して慎重に任務を果たしてきた中央顧問で構成された選挙管理委員会と中央議長の決定を尊重し、誹謗中傷することのないようお願いいたします。規約を勝手に解釈し、正確な事実関係を隠蔽し、虚偽を捏造している一部の者たちの煽動に同調しないようお願いいたします。
何が正しい事実なのか、民団組織を守護する立場から、正しい経緯や事実関係に基づいて判断する必要があります。個人的な関係や感情、噂や伝聞で判断したり、一方だけの意見や見解に偏向してはなりません。
私は、分断ではなく、結束を願い、中央団長としての責務を全うしてまいります。皆様とともに対話集会を重ねて、誤解を解いてまいる所存です。
何卒、75年の歴史ある民団を守護する観点から、混乱を起こしている者たちの誤った言動に同調されることのないよう、皆様の良識的な判断を重ねてお願い申し上げます。
2021年 5月14日
在日本大韓民国民団中央本部 団長 呂健二