掲載日 : [2005-04-06] 照会数 : 2641
<日弁連>鄭香均最高裁判決を検証(05.4.6)
◆鄭香均さん招きシンポジウム
日本弁護士連合会は3月30日、東京都の保健師鄭香均さんの管理職選考を拒否した都の対応を裁量の範囲内とした1月26日の最高裁大法廷判決について考えるシンポジウムを東京・霞が関の弁護士会館で開いた。主催者の予想を大きく上回る120人が参加、席が足りなくなるほどだった。
パネリストとして原告の鄭さん、訴訟代理人の金敬得弁護士、法政大学の江橋崇法学部教授、日弁連人権擁護委員会第6部会長の丹羽雅雄弁護士の4人が出席した。
判決内容について江橋教授は、憲法と法律に従い正義の実現を考える裁判所本来の役割からほど遠い「役人の裁判」だったと指摘した。また、金弁護士は裁判官15人のうち2人の反対意見に外国人の社会参画のこれからの方向性が示されていると指摘、外国人に管理職を含めた公務就任の門戸を積極的に開くべきだと主張した。
15日には人権擁護を唯一の目的とする市民団体自由人権協会が、4月例会の一環で講演会「東京都管理職試験最高裁判決を検証する」を開く。午後6時半から東京・港区の愛宕山弁護士ビルで。講師は同協会理事の田中宏さん(龍谷大学教授)と金弁護士。
(2005.04.06 民団新聞)