掲載日 : [2017-08-30] 照会数 : 8150
<平昌五輪>オリンピックはアジアの時代… 韓日中の文化相が盛り上げへ協力
[ 韓日中文化大臣会合に出席した韓国の都鍾煥長官(右端)ら ]
隣接国で3連続は初めて
多彩な文化交流計画
「今やオリンピックはアジアの時代だ」
昨年9月、平昌で初開催した韓日中3カ国スポーツ行政担当大臣会談に出席した国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が述べた言葉だ。
バッハ会長は2018平昌冬季五輪を皮切りに、20年東京五輪、22年北京冬季五輪と東北アジアで開催される一連の大会について触れ、「五輪が同じ大陸、しかも地理的に隣接した地で相次いで開かれるのは史上初めて」と意義づけた。
こうした流れを受け、26日には京都市内で「第9回韓日中・文化大臣会合」が開催された。その席で韓国の都鍾煥文化体育観光部長官は「平昌、東京、北京と五輪・パラリンピックが連続開催される。その先鋒隊となる平昌は、東京、北京へと成功ムードを盛り上げていくためにも重要だ」と平昌大会成功の必要性を強調し、日本と中国政府の積極的な協力と支援を要請した。
これに対し、中国の 樹剛文化部部長と日本の林芳正文部科学大臣は、「18平昌冬季五輪・パラリンピックの成功開催へ積極的に協力する」と述べ、3カ国は韓日中で文化交流イベントの開催などを盛り込んだ「京都宣言」に署名した。
京都宣言では①18平昌冬季五輪・パラリンピックへの協力②東アジア文化都市事業の充実③韓日中3カ国の芸術家、青少年と文化施設間の交流④文化遺産の保護・継承⑤文化産業分野・著作権保護協力などの内容を盛り込んだほか、3カ国が参加する共同文化プログラムの開催を決定した。
共同文化プログラムとしてはソウルの大韓民国歴史博物館で開かれる「韓日中写真展」(9月5日〜11月30日)をはじめ、「平昌韓日中詩人祭」(9月14〜17日)、「韓日中演劇代表作交換公演」(11月23〜26日)など計7事業におよぶ。
都長官は「今回の韓日中文化大臣会議を契機に、3カ国間の文化交流がより深く、充実していくことを期待している」とし、「来年中国で開催される第10回韓日中文化大臣会合で、今後3カ年の具体的な実行計画が発表されることを楽しみにしている」と述べた。
また、五輪開催後も競技施設を単なるスポーツ施設として残すのではなく、人類社会に寄与できる遺産として継承するために協力しあうほか、過去の緊張を乗りこえ、共同繁栄の新たなビジョンを提示し、東アジアが世界平和の中心となるよう力を合わせていくことも確認した。
これは東北アジア情勢を五輪を通じて前向きな雰囲気に転換できることを示す例でもある。北韓の核実験強行で韓半島情勢が緊迫する中、北韓が平昌五輪を通じ再び国際舞台に姿を現すかにも注目が集まる。
平昌、東京、北京での五輪開催は、スポーツを超え国際政治、社会、経済の面でも大きな意味を持ち、効果があると期待される。
(2017.08.30 民団新聞)