民団が展開してきた平昌五輪・パラリンピック誠金運動に、巨額1億円を寄付した兪在根常任顧問にお話を聞いた。
--今回1億円を支援しようと思った理由はなぜでしょうか。
◆私は、平昌五輪・パラリンピックは全世界から大変な注目を受ける世界的行事になると思っております。最初は不参加の国々もあり、難しい五輪になると感じていました。しかし、韓国との対話を通じて北韓が五輪に積極的に参加することになったことは、アメリカも日本も賛成しています。アメリカは副大統領が正式に参加を表明し、世界の国々も次々と参加を表明するいい流れになってきました。
--北韓の動向が注目を浴びています。
◆今、世界が北韓に対して「圧力」か「争い」かと言われる中で、北韓が平和の象徴である今回の平昌五輪に参加し、韓国だけでなく、世界各国とともに参加し、五輪を成功裏に進めていくことに意味があります。圧力や争いではなく、対話を進めるために相互が協力する必要があります。人と人とが傷つけ合うことによって、平和を生みだすことはできません。人は同じ競技を同じルールで公平に競い合うことができるのですから、私たちが分かり合えないはずはないのです。五輪は平和の祭典であり、この平昌五輪が対話へ流れを変える大きな一歩になると私は信じています。
--五輪の成功や対話による解決は、会社経営においても大きな価値がありそうですね。
◆わが社は関東の東京、神奈川、埼玉を中心に、九州の福岡、関西の大阪、東北の仙台などにビルやホテルを多数抱えているグループ会社です。万が一、対話による解決ではなく、争いになった場合には、わが社にも、大きな損害が生じることは間違いありません。この平昌五輪は対話による南北韓問題の平和的解決に繋げるきっかけとなる絶妙のタイミングで開催されます。
北韓が平昌五輪に参加を表明したことで、対話による解決は南北韓問題だけでなく、アメリカや日本をはじめとした世界を巻き込んだ争いの抑制にもなり、平和的解決になってほしいと考えております。ぜひともこの支援金を有意義に使っていただきたいと願っております。
(2018.01.17 民団新聞)