掲載日 : [2017-09-15] 照会数 : 9623
<平昌五輪>男子フィギュアにも注目…15歳のすい星・車俊煥
[ ルックスも抜群、感情演技と表現力に優れた車俊煥 ]
子役出身の人気者…持って生まれた表現力
平昌五輪の開幕まで150日を切ったが、最も注目度の高い競技と言えばフィギュアスケートが挙げられるだろう。
欧州や日本などには優れた男性スターが多いが、これまで韓国のフィギュアスケートは女子選手のみがクローズアップされてきた。
フィギュアの女王、キム・ヨナの存在があまりにも大きかったためだろう。だが、もうそのような偏見は捨てなければならない時がきた。中学3年生の車俊煥(15歳・徽文中学)がすい星のごとく登場したためだ。
車俊煥は昨年12月の国際スケート連盟「ジュニア・グランプリ・ファイナル」で銅メダルを獲得。韓国選手のジュニアGPファイナルでのメダル獲得は、2005〜2006シーズンにキム・ヨナが優勝して以来11年ぶりのことで、韓国男子選手としては史上初めてだ。
また、大きな瞳と深い二重まぶたに白い肌が際立つ車俊煥は、もともと子役タレント出身で、07年には国民的お菓子であるチョコパイのCMにも出演し、子役俳優として活動してきたことからルックスも抜群だ。
こうして人気と実力を兼ね備えたスターの誕生に韓国の期待も高く、3月にはLG電子とスポンサー契約を締結している。
さらに車俊煥にはキム・ヨナと共通点が多いことで話題となっている。
幼少期ころからピアノやバイオリンを習っていたほか、水泳と現代バレエでも高いレベルを誇る。そのためか、キム・ヨナがそうだったように感情演技と表現力に優れている。
幼少期のキム・ヨナを指導し、ソチ五輪でコーチを務めた申恵淑コーチが車俊煥を育てたのも、「車俊煥は幼いころから表現力が優れていた。通常、フィギュア選手は技術を完成させた後に芸術性を伸ばすが彼はその逆」と説明した。
さらに車俊煥は、15年3月からバンクーバー五輪でキム・ヨナに金メダルをもたらし、日本の羽生結弦も指導を受けているブライアン・オーサーにコーチを受けている。オーサー氏は「ジュンファンはキム・ヨナよりも羽生に似ている」と感じているという。
8月25日午後、泰陵選手村のスケートリンク。車俊煥は、取材陣のフラッシュの洗礼にもかかわらず、今季デビューするシニア・グランプリシリーズ(米国大会とカナダ大会)のフリーの曲をかけて演技の練習に集中していた。今季の曲はショートプログラムが「この素晴らしき世界」、フリーは「惑星」だが、特にフリーが好きだという。
「シニアのデビューシーズンなので、4回転ジャンプの完成度を上げなくてはならない。最初の大会まで約2か月あるので、カナダ合宿を通じ最高のコンディションでプログラムを演技したい」と目を輝かせている。
韓国男子フィギュアの希望の新星に平昌五輪での活躍が期待される。
(2017.9.13 民団新聞)