掲載日 : [2017-11-15] 照会数 : 7331
19年続く壱岐と韓国の伝統芸能交歓…12月5日に国際交流文化祭
[ 昨年ソウルで開かれた壱岐市日韓交流文化祭での記念撮影(写真提供=壱岐市文化団体協議会) ]
第19回日韓国際交流文化祭が12月5日、長崎県壱岐市の壱岐文化ホールで開催される。同イベントは壱岐市文化団体協議会(山口宏司会長)が1999年以来、毎年継続開催しているもので、壱岐市が国際交流事業の一環として事業費の一部を支援している。最も近い隣国である韓国と文化交流を行い、日韓の友好・親善の輪を広げ、市民の国際交流の理解醸成と文化から経済まで幅広い国際交流を繋げていく場ととらえているからだ。
「朝鮮通信使 世界遺産」を記念
韓食イベントも
同事業のきっかけとなったのは、訪日した金大中大統領と小渕首相による韓日パートナーシップが宣言された98年のことだ。その年、旧石田町(現壱岐市)自治公民館連絡協議会の代表5人が済州道を訪問し、国際観光、国際会議、国際スポーツ大会の誘致などによる済州道の振興発展や教育文化の充実による次世代育成の取り組みなどを研修してきた。
翌年には同町文化協会と連携して再度訪韓し、韓国国立国楽院と協議した結果、両国芸能文化の交流を推進していくことで合意した。
その年の11月、韓国から25人の韓国伝統芸能団を招き、第1回が開催され、翌年は「壱岐神楽保存会」を中心に25人の訪韓団で韓国公演。その後、壱岐市と韓国で毎年交互に訪問し合う形式をとることになった。
壱岐市からは地域の民間文化団体による訪韓団を構成して日本の伝統文化や伝統芸能を紹介、韓国からは国立国楽院や伝統公演芸術振興財団が訪日して韓国の民俗舞踊、宮中舞踊、伝統音楽などを披露している。
今年はとくに「朝鮮通信使」の世界遺産登録を記念して韓国伝統芸能公演に韓食のPRイベントを加えることになった。
壱岐文化ホールでの同文化祭のメーンステージでは韓国の伝統公演芸術振興財団傘下の伝統後援藝術文化学校舞踊団による、約3時間の伝統芸能公演が行われる。プログラムは、農楽隊によるパレード「キルノリ」で始まり、韓国宮廷の宴で披露される「太平聖代」、サムルノリ、カヤグム、珍島太鼓舞など9演目とサムルノリのラストパフォーマンスといわれる「パングッ」で締めくくる。
韓食イベントでは日本韓食振興財団(旧民団韓食ネット)が協力し、キムジャン教室のほか、韓食屋台も設置しチャプチェ、チヂミ、熟成キムチ、チゲ、牛肉入りトッポッキなどを紹介する。
(2017.11.15 民団新聞)