掲載日 : [2016-07-27] 照会数 : 11960
〞夢中〟の夏 本番…オリニキャンプ各地でスタート
[ 〞夢中〟の夏 本番 ] [ 大規模半壊となった熊本韓国会館の再建に向けた募金がスタート ] [ ユンノリ大会に夢中(民団住吉住之江支部会館) ]
「がまだぜ(がんばれ)!民団」
被災から100日 熊本でも
各地でオリニサマーキャンプが始まった。主催の民団は子どもたちに忘れられない思い出を胸に刻んでもらおうと、趣向を凝らした企画を用意した。民団大阪・住吉住之江支部は民団会館で寝泊まりして在日同胞の苦難の歩みを語り聞かせた。震災から100日を迎えた熊本では9月開催の在日同胞夏季交流会を前倒しして実施。参加者全員で「がまだぜ(がんばれ)!民団」を誓った。
熊本韓国会館再建へ募金も
民団熊本本部(金泰 団長)は24日、阿蘇郡産山村のやまなみリゾートホテルで在日同胞夏季交流「バーベキュー会」を楽しんだ。オリニを含め53人が参加した。このなかには家が一部損壊、または半壊した被災者の姿も。
会場には大規模半壊となる被災を受けた民団熊本会館の再建築支援を呼びかける募金箱も置かれた。募金はこの日がスタート。なかには1万円札を投函する団員の姿も見られた。
保護者は食事を楽しみながらお互いの安否を気遣っていた。子どもたちは友だちと遊びに夢中。最後は会場内の温泉で汗を流した。
色紙を使っての韓服作りに熱中
民団大分本部(韓一男団長)は18日、杵築(きつき)市の海の家「豊洋荘」で文化体験教室を実施。幼児から中高校生まで20人が参加した。
好みの色紙を使っての韓服作りでは、大人も驚くほどの集中ぶりを見せていた。ハングル教室では簡単なあいさつと家族の呼び名を学んだ。傍らでは保護者どうし親睦を深めていた。
昼食はバーベキュー料理を中心にしながらも、婦人会が手作りのカレーやチヂミ、蒸し豚などを振る舞った。
佐賀と長崎合同地引き網に歓声
民団佐賀本部(鄭清俊団長)は唐津市の国民宿舎で近隣の長崎本部(姜成春団長)との共同開催。双方からオリニ合わせて50人が参加して17日からの2日間を過ごした。指導員、保護者も含めると110人を数えた。
地引き網ではアジ、コノシロのほか招かれざるサメも見つかり、オリニたちもびっくり。スイカ割りでは爆笑の連続だった。野外バーベキューでは仲良く食事を楽しんでいた。帰り際には「来年もチングに会いに必ず来る!」と誓い合った。
保護者として参加したある夫妻は、「民団の行事というと固いイメージがあった。今回は大変楽しくて良い思い出になった」と喜んでいた。佐賀の鄭団長は「これからも団員さんの喜ぶ活動を推進していく」と語った。
在日の生い立ち民団役員が語る
民団大阪・住吉住之江支部(姜河水支団長)は、住吉区の支部会館を利用して1泊2日のオリニ学校キャンプを実施した。テーマは「自分のルーツ探しシリーズ」。保護者付き添いのもと20人が参加した。
23日は姜支団長と左英子議長が、自らの生い立ちを語って聞かせた。2人が子どものころ夢中になったというヒーローの話には、子どもたちも目を輝かせていた。このほか、ユンノリ大会にも夢中となった。指導にあたったのは金龍河文教課長。翌日は野外に繰り出し、プール遊びとバーベキューを楽しんだ。
姜支団長は「キャンプを通じて自分のアイデンティティーに目覚めてもらえれば」と願いを語った。左議長も「子どもの成長は未来の宝。小さいうちから民団を身近に感じてもらえたら」と話す。
民団愛知本部(朴茂安団長)ではオリニ32人が16日から3日間、三河国定公園の西側、知多半島小野浦海岸に位置する県美浜少年自然の家で過ごした。期間中、文教部が用意したたくさんの企画を受けて青年会員が運営にあたった。
日中は伊勢湾の青い海で海水浴。水温は少し低めだったものの元気いっぱい。食事は野外炊飯のカレーだった。学習時間にはアリランを歌い、太極旗などの塗り絵を制作した。これらの作品は今秋開催のコリアンフェスタ(マダン)会場でお披露目される。
知らない仲間同士でも打ち解けるまでに時間はかからなかった。最後は仲良くなった友だちとの別れを惜しんでいた。
民団西東京本部(全實団長)は民団埼玉本部(田 団長)と群馬県尾瀬岩鞍高原で共同開催。22日から24日まで3日間、オリニ53人が一緒に過ごした。韓国京仁教育大学校から教授1人と学生6人が応援に駆けつけた。初日は埼玉韓国教育院による授業。2日目は丸沼高原で魚つかみやスイカ割りに歓声を上げ、宿舎では韓国の伝統遊びに興じた。
(2016.7.27 民団新聞)