親愛なる中央委員・代議員・選挙人の皆さん。そして、本団に献身してこられた諸先輩はじめ全ての団員の皆さん。
私は12年の第52回定期中央大会において、皆さんの多大なご支持をいただき団長に就任して以来、団務に精進してまいりました。時に息切れしそうな私を支えてくれたのは、皆さんの忌憚のないお叱りであり、身にしみる温かいご支援でした。この場を借りて衷心より感謝申し上げます。
私たち執行部は過去3年で、全支部の約6割にあたる163支部を巡回し、対話集会を持ったのをはじめ、各種研修を拡充して全国の各級幹部・活動者と問題意識を共有し、連帯感を育んできました。私自身も全国をくまなく回り、組織の一線でご苦労されている多くの皆さんと顔とひざをつき合わせて、深刻な状況にある本団の将来を語り合ってきました。
苦労分かち合い
再び立候補を決意したのは、苦しみながらも希望を見つけ、悩みながらも心を一つにしてきた全国の皆さんと、もう1期、ともに苦労してみたい、いや、必ずそうすべきだとの強い思いからです。
私が団長に就任した12年には、独島問題をきっかけとした韓日関係の急速な悪化、それと軌を一にしたかのようなヘイトスピーチの横行がありました。しかも、在日同胞を含む在外国民が韓国憲政史上初めて、大統領と国会議員の選挙に1票を投じる新時代の元年でもありました。
国政参与という未体験の課題に忙殺されながらも、私たちは初年度から幹部力量の向上・次世代育成・人の集まる組織づくり・新定住者団体との交流推進をテコとして、多種多様な事業を成功裏に成し遂げてきました。全国の幹部・活動者皆さんの熱意と企画力、弱い部分を補い合う共同事業の拡大など、創意工夫にあふれた前向きな取り組みの賜物です。
重要な今後3年
ですが、これからの本団に課された使命を考えるとき、いまだ道半ばであることは誰よりも私自身が痛感しているところです。
今後3年だけを見ても、本年には韓日国交50周年、光復70周年があり、16年には本団の創立70周年があります。また、同年の国会議員、17年の大統領と私たちも参与する韓国の国政選挙が続きます。そして、18年の2月には政権交代と平昌冬季五輪の開催が重なります。
多事多難が予想される向う3年は、在日同胞の求心体である本団の将来にとってきわめて重要です。私・呉公太に今一度、団長を任せていただけるならば、頑張って働くことのできる最後の3年と思いを定め、以下の公約を実践するために全霊をそそぎます。
一、韓日関係の改善促進とその障害となるヘイトスピーチの根絶
一、日本国籍同胞・新定住者・総連離脱同胞を糾合、在日大統合推進
一、民族資産および生産手段の活用と政府支援金の適正有効使用を通じて財政の健全化促進
一、光復70周年記念行事、2大国政選挙、平昌冬季五輪事業に積極参与し、祖国との紐帯強化
一、創団70周年事業を成功させ、新時代への組織基盤構築
民団力必ず強く
中央委員・代議員・選挙人の皆さん。
これら公約の実践は、民団再生・発展のための基本的な日常活動の活性化と連動させることで可能です。皆さんのご支持により再選されたあかつきには、叱咤激励とともに従前に倍する活力を提供していただきたくお願い申し上げます。
2世として生まれた私は、民団幹部であったアボジの背中を見て育ち、23歳で実務・活動者になってから今日まで、一度として途切れることなく民団にかかわってきました。根っからの民団サラムとしての自負にかけ、「民団力」強化の先頭に立つ所存です。
【組織略歴】
1970年の長野・諏訪支部文教課長拝命を皮切りに、同事務部長を23年間務め、同支団長。青年会長野、長野韓国青年商工会で初代会長。民団長野副団長・副議長、同監察委員長、同団長。中央本部では副団長2期を経て現職。
(2015.2.4 民団新聞)