2020年も世界のスポーツシーンで韓国人アスリートたちの活躍が期待される。サッカー、野球、ゴルフなど注目すべき選手たちを展望してみる。
◆サッカー
バロンドール狙う孫興民
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孫興民 |
例えば孫興民だ。イングランド・プレミアリーグのトッテナムの主力として、昨年6月のUEFAチャンピオンズリーグの決勝にも出場。リバプールに敗れて惜しくも準優勝に終わったが、韓国人選手として史上2人目の快挙を達成し、昨年10月には欧州進出の韓国人選手通算ゴール記録(121ゴール)を更新。年末にはサッカー界の年間最優秀選手に贈られるバロンドール賞に、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドなどと並んでノミネートされるなど、今やワールドスターの仲間入りを果たした。
サッカーではこの孫興民のほかにも、黄義助(ジロルダン・ボルドー=フランス)、権昶勲(フライブルグ=ドイツ)、黄喜燦(ザルツブルグ=オーストリア)など、多くの選手がヨーロッパでプレーしている。
昨年のU‐20ワールドカップで韓国を準優勝に導き、自身もゴールデンボール賞(大会MVP)に輝いた李康仁(バレンシア=スペイン)も着実に成長中。サッカーの本場で奮闘し、韓国代表でも主軸を担う彼らの動向からは今年も目が離せないだろう。
特に6月には2020年カタールW杯への出場権をかけてアジア2次予選、9月からは最終予選も始まるだけに、韓国サッカーは今年も注目を集めそうだ。
◆野球
柳賢振、今年も快投必至
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トロントに移籍した柳賢振 |
野球の本場、米国メジャーリーグでも韓国人選手の活躍が期待されている。メジャーリーグには秋信守(テキサス・レンジャース)、崔志萬(タンパベイ・レイズ)などの打者もいるが、昨季は左腕、柳賢振が大活躍。14勝5敗の成績を挙げただけではなく、防御率2・32をマークし、アジア人初の最優秀防御率のタイトルを獲得した。
FA権を行使して今季からトロント・ブルージェイズでプレーする柳には、韓国はもちろん、現地、米国のメディアやファンたちも一目置いている。メジャーリーグの2020年シーズンは現地時間で3月26日に一斉に開幕するが、今季から柳と同級生で同じく左腕でライバルの金廣鉉がセントルイス・カージナルスで待望のメジャー挑戦をスタートさせることも、大きな関心を集めそうだ。
◆ゴルフ
米ツアーに有力選手目白押し
そして、女子プロゴルフの米国女子ツアーだ。昨季はメジャー2勝(ANAインスピレーション、エビアン選手権)を含めた通算4勝を飾って賞金女王に輝いた高眞榮を筆頭に、金世煐(3勝)、朴城炫(2勝)、許美貞(2勝)、チ・ウンイ(1勝)、エイミー・ヤン(1勝)、ジャン・ハナ(1勝)、李晶恩(1勝)など韓国勢が米国女子ツアー33試合中15勝を達成した。
韓国では米国で活躍する女子プロゴルファーたちを「太極娘子(テグッナンジャ)」と呼ぶが、1月16日から始まるダイヤモンド・リゾーツ・トーナメント・オブ・チャンピオンズで開幕する2020年度米国女子プロゴルフツアーでも、「太極娘子」たちの活躍が期待できるだろう。
スポーツライター 愼武宏
(2020.01.01 民団新聞)