南官杓・駐日韓国大使
昨年、韓日関係はいつにも増して厳しい時期を経験しました。しかし、年末の韓日首脳会談開催を機に新たな希望の雰囲気が生まれつつあります。韓国と日本は歴史的、文化的に最も近い隣国で、決して離れることのできない関係です。両国は長きにわたり様々な葛藤を乗り越え今日の発展を成し遂げました。現在の困難も乗り切ることができると確信します。
韓日両国が向き合い対話を通じて知恵を絞ることで直面している様々な困難も賢明に克服できると思います。韓日関係における難しさを早期に乗り越え両国民と企業に及ぼしている不便が一日も早く解消されるよう最善を尽くして参ります。
平昌五輪で李相花選手と小平奈緒選手が見せてくれた友情のように、東京五輪でも韓日の友情を確認する和合の場となることを願っております。
姜昌一・韓日議連会長
韓日両国が難関に突き当たった時も、いつもこれを乗り越え交流と協力を深められたのも、在日同胞社会の中心である民団の役割が大きかったからです。韓日両国の友好関係を損なうことは正しいことでも利益でもありません。特に在日同胞皆様の生活に大きな影響を及ぼします。非常に厳しい状況が続く中、皆様の苦労を思うと心が重くなります。
韓日議員連盟の会長として私は、韓日両国が直面している難題を解決し、両国の関係悪化が長期化しないよう最善を尽くします。昨年の韓日・日韓議員連盟総会では、両国の議員が意向を確認しお互いの対話促進へ努力しました。その結果、両国の首脳は、15カ月ぶりに正式な会談をもち、対話を通じて解決することで合意し、見通しが明るくなりました。
柳興洙・韓日親善協会中央会会長
昨年、少しは良くなるだろうと思っていた韓日関係が何の進展もなく、新年を迎えることになり、韓日問題に関わる一人として、実に恥ずかしく申し訳なく思っています。両国関係が悪化すれば、最も辛い立場になる方々が在日同胞の皆様であることを、私はよく知っているからです。
しかし、GSOMIAも延期され、昨年12月に中国で韓日両国の首脳会談も開かれました。また、両国が最悪の状況を避けるために、お互いに努力している点も見受けられます。韓国でも徴用工判決の強制執行は猶予され、日本でも輸出規制に対する審査をそれほど厳しくしていません。
このようなことは、評価に値すると思います。私は、今年は、必ず両国の関係に進展があると確信しています。そうでなければ両国は、厳しいグローバル競争時代を生き残れないからです。
韓佑成・在外同胞財団理事長
理事長就任以来2年間、海外同胞団体の中で最も大切に思っているのが民団です。
在外同胞財団は今年も在日同胞社会の母国発展への寄与などを本国の国民と共有するために、韓国の小中高の教科書に在外同胞の掲載を拡大するとともに、大韓民国政府樹立以来、最初に設立する在外同胞関連施設の「在外同胞教育文化センター」の建立も本格的に推進する計画です。
今年4月に韓国では、第21代国会議員選挙が行われます。私は、在外同胞財団理事長として皆様が今回の選挙に、より積極的に参与して下さることを願っています。
李海璨・共に民主党代表(尹昊重氏代読)
創団以来民団は、今も在日同胞の権利保障と民生安定のために総力を尽くしていることを承知しています。そして、韓日両国に対する深い理解を土台に、両国の力強い懸け橋の役割を果たしています。特に韓国戦争では642人の在日学徒義勇兵が母国防衛のために命を捧げました。また、韓国の経済発展やソウル五輪での募金など大きく寄与してきました。今の大韓民国があるのは皆様のおかげであることを決して忘れません。
韓日両国は決して離れることの出来ない隣人。過去の歴史を直視し東北アジアの中心国家として、共に知恵を出し強いパートナーシップを保ち続けなければなりません。韓日間の共生協力関係を構築することにより一層邁進してまいります。
黄教安・自由韓国党代表(金碩基氏代読)
庚子年は豊かさと結実の年。昨年、国内でも大きな困難を経験し韓日関係の悪化で最も辛かったのが在日同胞だと察します。今年は、多くが変わるべきです。国内状況も変わり、皆様の不安をなくし、韓日関係も一日も早く改善すべきです。両国の政府だけでなく、私たち自由韓国党も早期正常化へ最善を尽くします。70余年間、50万在日同胞の求心体として韓日関係発展に大きな役割をしてきた民団が引き続き大役を果たすことを願っています。
今年は、国会議員選挙があります。国が困難に直面した時、いつも大きな力になってきた在日同胞の皆様の愛国心はよく存じております。大韓民国の未来が懸かる総選挙に在日同胞の大きな関心と参与をお願いします。
茂木敏充外務大臣(中山展宏・外務大臣政務官代読)
65年の日韓国交正常化以来、友好・協力関係を発展させてきましたが、昨今の関係悪化を大変残念に思います。このような時だからこそ、文化や人的交流は途切れることなく続けていくべきです。
これまで両国の懸け橋として様々な分野で交流に貢献してきた民団に改めて大きな役割を果たされていただくことを期待しています。また、地域社会における国際化に向けて民団の皆様と手を取り合って努力していきます。
河村建夫・日韓親善協会中央会会長兼日韓議員連盟幹事長(自民党衆議院議員)
今年こそは韓日関係改善の正念場にし、正常化への強い思いでいっぱいです。政治はどうであれ、両国の文化、観光、スポーツ交流に障害が起きてはなりません。韓日議連の姜昌一会長とも民間交流をしっかりやっていこうと誓い合いました。
日韓親善協会は民団とともに民間交流をしっかり定着させてきました。今年も民間交流をさらに広げ、東京五輪の成功へ在日の皆さんの協力を期待しています。
太田明宏・公明党全国議員団会議議長(衆議院議員)
2020年代がスタートしたが、この年代に最も大切なのは韓日関係だと思います。この数年間、大変辛く残念な思いでした。昨年末の両国首脳会談を契機に、今年は何としてでも関係改善の年にしなくてはなりません。新しい交流が始まる一年にしていくためにも、努力していきます。
白眞勲・立憲民主党国民生活経済に関する調査会長(参議院議員)
2000年代から韓流ブームの追い風もあり韓日関係が良好だと思えば、ヘイトスピーチ。対策方案が制定されましたが、根絶にはまだまだ不十分。さらに前進させていきたいと思います。
悪化が続く韓日関係ですが、政治が民間交流の足を引っ張っているではありませんか。本来、民間交流が立ち止まっているとき政治が出で来るべきでまさに逆転しているのです。これを正常化させるべきであり、韓国の議員とも頻繁に話し合って解決に努力していきます。
小池晃・日本共産党書記局長(参議院議員)
韓日友好の確かな橋を架けるために努力している民団の皆様に心から敬意を表します。昨年の日韓・韓日議員連盟総会の共同宣言でも謳ったように過去を直視して未来を志向する98年の韓日パートナーシップ宣言の精神に差し帰り、関係改善に向かうべきです。この精神で超党派で力を合わせて関係改善に努力していきます。ヘイトスピーチ根絶と永住外国人の地方参政権付与の実現にも全力を尽くします。
福島みずほ・社会民主党副党首(参議院議員)
私の大好きな言葉が「平和と平等は手を携えてやってくる」です。日本社会で多くの差別撤廃へ努力してきた民団に心から敬意を表しています。
川崎市で全国初めて刑事罰付きのヘイトスピーチ禁止条例が成立しました。ネットを含めた差別・排外を根絶する元年にすべく、国会の中で法を作るために頑張っていきたい。
(2020.01.15 民団新聞)