北韓・金剛山での南北離散家族対面行事が20日から25日まで2陣に分け2泊3日の日程で実施された。参加した離散家族は約60年ぶりの対面に抱き合い涙した。対面行事は2010年11月以来、3年4カ月ぶり。
まず南側の対面申請者82人とその同伴家族58人が20日に金剛山ホテルに到着し、北側の家族178人と対面した。参加者全員での昼食会に続き、離散家族面会所での団体対面後に北側が主催した歓迎夕食会に参加。2日目は午前中に南側家族の宿所で家族ごとの対面が非公開で行われた。この後、金剛山ホテルでの全員による団体昼食会、室内での全体対面が行われた。
前日救急車で現地入りし横になったまま北の家族と対面した金ソムギョン氏(91)とホン・シンジャさん(84)は健康状態が良くないため、再度救急車の中での個別対面後、そのまま韓国に戻った。
南側出席者は、3日目の22日には金剛山ホテルで1時間余りの「惜別対面」後に、次回対面の保証のないまま行事会場を後にした。
2泊3日の間に6回、計11時間実施された第1次行事には、拉北者家族4人も含まれた。1972年12月、西海で操業中に拉致された「五大洋号」船員、74年に白 島付近で拉致された漁船「水原33号」船員らである。
23日から25日までの第2次行事も同じ日程で、北側申請者88人が南側の家族357人と対面した。
高齢者が多いことから、韓国側は対面行事期間中医療チームや救急車を待機させた。
韓国側団長の兪重根大韓赤十字社総裁は、20日の北側主催歓迎夕食会で「離散家族には時間がない。時間が過ぎた後に後悔しても意味がない」とし、対面行事の定例化・拡大など離散家族問題の根本的な対策の必要性を強調した。
離散家族対面が定期的に行われるようになった2000年から行事に関与してきた大韓赤十字社の関係者も「当時は分断50年という表現を使ったが、すでにあれから14年も過ぎた。離散家族の年齢が高まり、再会の機会が減っている」と指摘した。
(2014.2.26 民団新聞)