「グランプリ・済州」
11月27日から3日間にわたって済州道で開催された、柔道の国際大会「グランプリ・チェジュ」に在日同胞3世の安昌林選手(20、龍仁大3年)が73㌔級で韓国代表として出場し優勝した。同大会で在日同胞が優勝したのは初めて。
安選手は韓国代表をめざすため母国行きを決意し今年4月、筑波大学から龍仁大に転学。決意を新たに柔道の名門大で猛練習を重ね、メキメキと力をつけた。
6月の国家代表最終選考会を兼ねた第53回KBS全国柔道大会で優勝し、世界選手権(8月25日〜31日、ロシア)に出場した。10月の世界ジュニア選手権(米国)では決勝で天理大学1年の山本悠司を合技で破って優勝を飾った。同月、済州国体とその直後に江原道で行われた国家代表選考大会でも優勝した。
安は試合後のインタビューで「韓国に来て多くを学んだ。こっちの練習は日本よりも厳しい。韓国語もよくわからないが、もっと練習し技量を高め、リオ五輪をめざす」と目を輝かせた。
グランドスラム東京でも銅獲得
安昌林はさらに格上の大会であるグランドスラム東京(5〜7日、東京体育館)にも出場し、銅メダルを獲得した。
準々決勝で日本の大野と互角以上の戦いを見せたが、「指導」をとられ惜敗。しかし、敗者復活戦は世界ランキング5位のドラクエシック(スロベニア)に1本勝ち、3位決定戦でも同10位のオルジョフ(アゼルバイジャン)に「有効」で勝利した。
今後さらに成長が見込まれ、大韓柔道会ばかりか、在日本大韓体育会でも期待を寄せている。
崔相英会長は「リオ五輪も見えてきた。在日体育会としても全面的に支援していきたい」と期待を込めている。
(2014.12.10 民団新聞)