各地民団、共生推進誓う
関東大震災(1923年)から89周年の9月1日、東京、神奈川、千葉、埼玉など、関東地区の民団は、大震災の混乱時に日本軍・警察や各地につくられた自警団などによって虐殺された数千人にのぼる同胞の冥福を祈る追悼式を、今年も各地で開き、事件の真相の究明を求めるとともに、二度とそのような悲劇を繰りかえさせないとの決意を新たにした。
東京・港区南麻布の韓国中央会館で営まれた第89周年関東大震災殉難同胞追念式には、民団中央本部の呉公太団長、韓在銀監察委員長ら幹部、婦人会中央本部の余玉善会長、民団東京本部の幹部、各支部支団長、婦人会、青年会の幹部をはじめ約200人が参列した。
東京本部の金保雄副団長は経過報告で「関東大震災の悲劇は、天災であると同時に人災でもあった。韓国人は虐殺にあっても国がないため抗議はもちろん、調査要求もできなかった」と指摘、震災後89年、戦後67年の今日もなお、日本国が犠牲者に対する補償責任を果たさず、事件の全貌が明らかにされていないことを批判した。同時に「われわれの生活権拡充運動や地方参政権獲得運動は、そのような悲劇が決して繰り返されないよう、相互理解と真の善隣友好を促進するものでもある」と強調した。
呉公太中央団長による代表献花の後、金龍濤東京本部団長は追念辞で「この地に子々孫々が安心かつ平和に暮らしていけるよう、同胞の権益擁護とあわせて地域住民として共生共栄社会の構築へ、団結して尽力する」ことをあらためて表明した。
(2012.9.5 民団新聞)