文化交流事業「韓日祝祭ハンマダン」(同実行委員会主催)が、東京の新宿・大久保地域を中心に2日まで4日間、開催された。民団中央本部と婦人会中央本部は9月29日、サブ会場の大久保公園で第1回全国キムチグランプリ大会を主催。一方、民団東京本部は9月30日、韓国文化院で韓日のカップルによる韓国伝統婚礼式の試演を主管した。
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延べ4千人が投票
第1回全国キムチグランプリ大会
キムチグランプリ大会には全国から選抜された12人の代表が参加。自慢の手作りキムチを来場者に試食してもらい、味を競った。参加者は婦人会の各地域協議会から選抜された6人と、大会を主管した民団韓食ネット協議会(朴健市会長)が一般応募者を対象に選抜した6人の計12人。
審査は朝11時からスタート。来場者は自由に試食し、「うん、美味しい」と言いながらお気に入りのキムチにシールで1票を投じていった。投票総数は午後4時の締め切り時間までに延べ4000人以上を数えた。
天日塩、トウガラシ、ニンニク、アミの塩辛といった主要薬材は韓国産の高級品を韓食ネットが提供しており、共通。このほかにどのような薬味を加えるかがグランプリの行方を左右した。
優勝して金賞の「民団中央団長賞」を呂健二副団長から贈られた愛知の徐美也子さん(婦人会愛知本部会長)は、婦人会の各メンバーがそれぞれ1世のオモニから受け継いだアイデアと薬味を加え、試行錯誤しながらたどり着いた味と胸を張った。
「銀賞」は東京の趙福姫さん、「銅賞」は広島の文松子さん(婦人会広島本部会長)。唯一の日本人参加者、権田みどりさん(愛知)には「特別賞」が贈られた。
韓食ネットの朴会長によれば、5人の審査員の評価は分かれたという。最終的には来場者の投票数が勝敗を分けた。
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伝統婚礼式にため息
韓日カップルが舞台試演
韓国伝統婚礼式の試演に参加したのは東京在住の周賢哲さん(32)と松岡瞳さん(25)の韓日カップル。2人は1年前、都内のスポーツジムで出会った。来年の4月に韓国で式を挙げることが決まっている。
まず、新郎が永遠の絆を表すキロギ(雁の置物)を手に舞台に入場。続いて新婦が登場し、婚礼床の前でお互いの顔を合わせた。それぞれ水瓶で手を清め、新婦が2回、新郎が1回お辞儀した。次に、新郎新婦がそれぞれ杯にお酒を注ぎ、半分ずつ飲み干した。最後に、主礼を務めた民団東京本部の南照男副団長の前で永遠の愛を誓った。
リハーサルは1回だけだった。2人は「緊張したのは最初のうちだけ。楽しみながら結婚式の気分を味わえた」と笑顔を見せた。一方、観客は舞台にうっとり。「すばらしかった」「きれいでした」と興奮気味だった。
金春梅さん(東京)は、「いいですね。私も新潟の自宅で挙げた結婚式を思い出しました」と感慨深げ。韓国伝統料理研究家で伝統結婚式にも詳しい姜連淑さん(東京)は、「内容的には簡略化されていたが、ポイントはきちんと押さえていた」と合格点を与えた。
李相哲さん(民団神奈川本部文教部長)率いるサムルノリグループ「チョンケグリ(青雨蛙)」がお祝いの農楽を披露したほか、19人のモデルが韓服フアッションショーで会場を沸かせた。
(2012.10.3 民団新聞)